アストロバイオロジーを語る。
アストロバイオロジーとは
地球上の生物が宇宙空間で示す反応の研究、または生命が発生し進化する天体についての研究をアストロバイオロジーという。
宇宙生物学、圏外生物学とも訳される。
アストロバイオロジーの狙い
アストロバイオロジーは次のようなことをテーマとしている。
- 生命の起源の解明
- 生命の進化の解明
- 宇宙での生体反応の研究
- 地球外生命の可能性
- 地球での生命圏の研究
- 生命の未来の研究
アストロバイオロジーは、物理学、生物学、医学、天文学、化学、分子生物学、進化論、惑星科学を総動員した学問といえる。
生命の起源の解明
アストロバイオロジーの第一のテーマは生命の起源の解明である。
地球は46億年前に誕生した。
その6億年後(今から40億年前)までに、原初の生命が誕生したと考えられている。
しかし、その生命がどこで誕生したのかは分かっていない。
従来は太陽光や雷放電によって化学反応が活発に起こり、浅い海で誕生したという説が有力であった。
近年では、熱水が噴出す深海で生命が誕生したという説がクローズアップされている。
さらに、生命の材料となる物質(アミノ酸)がどこで作られたかという問題もある。
海中でアミノ酸が合成された、または宇宙空間から隕石や彗星の衝突によってもたらされたという説もある。
このような生命の誕生プロセスは、地球だけでなく火星やエウロパ、エンケラドスでも起こったのかどうかの研究も、アストロバイオロジーの守備範囲である。
スポンサーリンク
参考文献・サイト
小林憲正「アストロバイオロジー」岩波科学ライブラリー,2008
惑星地質ニュースVol21/No1:アストロバイオロジーへの招待
日本アストロバイオロジー・ネットワーク
NASA:Astrobiology
Astrobiology.com
NASA Astrobiology Institute
Astrobiology Magazine
Astrobiology: An Integrated Science Approach
European Astrobiology Network Association
2009/04/25