ブラックホールは何個ぐらい宇宙にあるの?
何個あるのか正確なことは分かりませんが、ここでは小型ブラックホールのおおよその数を見積もってみましょう。
太陽より30倍以上の重い恒星がブラックホールになります。 太陽クラスの恒星は1年に10個くらいの割合で銀河系内に誕生しますが、太陽の30倍の重さの星は生まれにくいので年間に0.1個の割合で生まれます。 太陽は100億年間輝きますが、質量の大きい星ほど寿命が短くなるので、太陽より30倍も重いと500万年で一生を終えブラックホールになります。 500万年は宇宙の時間から考えれば一瞬の出来事です。このような星は生まれた直後にブラックホールになると考えていいでしょう。
銀河系の年齢は130億歳なので、13億個のブラックホールが存在することになります。ブラックホールは特別な存在のように思えますが、銀河系が含む恒星の数は1000億個であることを考えると、意外に多いことが分かります。
これに対し、素粒子サイズのマイクロブラックホールが宇宙を飛び交っているという考えもあります。 宇宙誕生直後は物質の密度が非常に高く素粒子同士が高速で衝突を起こしました。このエネルギーでマイクロブラックホールが大量に誕生したと予想されています。
今もなお高速の宇宙線の衝突でマイクロブラックホールが発生しているかもしれませんが、検出に成功していません。もしかしたら私たちの身の回りはマイクロブラックホールでいっぱいかもしれません。
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参考文献・サイト
福江純/著「カラー図解でわかる ブラックホール宇宙」ソフトバンククリエイティブ, 2009
「ブラックホールと超新星」ニュートンプレス,2010
2011/07/12
2015/06/06