アレスを語る。
米国の新宇宙政策により、シャトルは2010年に退役し、月や火星への有人探査を目指す次世代宇宙船と打ち上げロケットが開発されることになった。
この打ち上げロケットがアレスI、およびアレスVである。
次世代宇宙船オリオンを打ち上げるのが、アレスIだ。
これに対し、アレスVは資材運搬が主な用途だ。
オリオンやアレスの開発計画をコンステレーション計画という。
開発コストを低減するため、スペースシャトルや既存のロケットの技術を活用する。
アレスIは2段構造である。
1段目はスペースシャトルの固体燃料ロケットブースター[SRB]を延長したタイプである。
2段目はサターンロケットに導入されたJ-2エンジンの改良タイプJ-2Xを使用する。燃料は液体酸素と液体水素だ。
アレスIは、約25トンのペーロードを、スペースシャトルと同等の低軌道への打ち上げるパワーを持つ。
月着陸ミッションでは、より重量のある物資を打ち上げる必要がある。
月着陸船の打ち上げに利用されるのがアレスVだ。
アレスVは約125トンを打ち上げる力がある。
月着陸船はアレスVが、オリオンはアレスIが打ち上げ、周回軌道上で両者がドッキングしてから月に向かうことになる。
アレスVは2段構造である。
1段目のメインエンジンは、液体酸素と液体水素を燃料とする5基のRS-68エンジンが利用されている。
さらに、パワーを補完するために5セグメントのSRBも2基装備される。
2段には、アレスIと同じJ-2Xエンジン1基が使用される。
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参考文献・サイト
2009/05/16