ベネラ計画を語る。
ベネラ計画とは
1960年代初頭から80年代にかけて、ソビエト連邦(当時)が推進した金星探査計画をベネラ計画という。
ベネラ1号から16号が打ち上げられた。
この一連の計画のなかで、ソビエトは次のような史上初を続々と打ち立てた。
- 他の惑星の地表到達(3号)
- 他の惑星の大気を測定(4号)
- 他の惑星に軟着陸(7号)
- 他の惑星の地表からデータ送信(7号)
ベネラ計画のミッション
ベネラ1号
直径1メートルの円柱形とドーム型の頭部を持つ。
1961年2月12日に打ち上げられ、金星接近に成功した。
ベネラ2号
1965年に打ち上げられたが、金星に向かう途中で通信が途絶えた。
ベネラ3号
ベネラ3号は、金星大気へ突入し地表への到達を目指した探査機である。
1966年3月1日、金星大気へ突入したものの、データを送ることはできなかった。
他の惑星の地表到達した初の人工物体になった。
ベネラ4号
ベネラ4号は、金星地表へ軟着陸を目指した探査機である。
パラシュートで降下しながら、金星大気の測定データを送信した。
他の惑星の大気測定に成功した初の探査機になった。
高度約25kmまで降下した時点で、通信が途絶した。
ベネラ5号
ベネラ5号は、ベネラ4号同様に金星地表へ軟着陸を目指した探査機である。
構造はベネラ4号に似ているが、耐圧性能がアップしている。
パラシュートで降下しながら、金星大気の測定データを送信したが地表到達前に通信が途絶した。
ベネラ6号
ベネラ6号は、ベネラ5号と同じタイプの探査機である。
金星大気に突入したが高度22キロメートルで通信が途絶した。
ベネラ7号
ベネラ7号は、1970年12月15日、金星に着陸したことにより、他の惑星に着陸した初の探査機となった。
着陸後、23分間データを送信した。
ベネラ8号
ベネラ8号は、1972年7月22日、金星に着陸したこと。
着陸後、50分11秒間データを送信した。
ベネラ9号
ベネラ9号は金星に着陸するランダーと金星の人工衛星になるオービターから構成される。
1975年6月8日に打ち上げられた。
オービターは金星を回る史上初の人工物体になった。
ランダーは着陸後、写真を撮影しその画像を送り返すことに成功した。
これより、他の惑星の地表の撮影に施行した初の探査機となった。
ベネラ10号
1975年6月14日に打ち上げられた。
ベネラ11号
1978年9月9日に打ち上げられた。
ベネラ12号
1978年9月14日に打ち上げられた。
ベネラ13号
ベネラ13号と14号は同タイプの探査機である。
ベネラ13号は1981年10月30日に、 14号はその5日後に打ち上げられた。
ベネラ14号
ベネラ13号と14号は同タイプの探査機である。
ベネラ14号は1981年11月4日に打ち上げられた。
ベネラ15号
ベネラ15号と16号は同タイプの探査機である。
金星の地表の地図を作製することを目的とし、ほぼ極軌道に投入された。
1983年6月2日に打ち上げられた。
ベネラ16号
ベネラ15号と16号は同タイプの探査機である。
ベネラ15号の5日後の1983年6月7日に打ち上げられた。
金星の地表の地図を作製することを目的とし、ほぼ極軌道に投入された。
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参考文献・サイト
Venera Program (USSR):
Chronology of Venus Exploration
Planetary Science:Venus
AbsoluteAstronomy.com:Venus
金星探査機 PLANET-C / 科学衛星
地球の風、金星の風 / 宇宙科学の最前線
2009/01/24