宇宙論研究の歴史を語る。
一般相対性理論
1915年:アインシュタイン方程式
アインシュタインが一般相対性理論を発表し、その中でアインシュタイン方程式を提示した。
アインシュタインは、独自にアインシュタイン方程式を解き、宇宙が膨張している可能性を見出した。
しかし、「宇宙は静的」という思いがあったため、宇宙を静止させるための宇宙項を方程式中に導入した。
1924年:フリードマン
アインシュタイン方程式を解き、フリードマン宇宙モデルを示した。
1927年:ルメートル
ジョルジュ・ルメートルがアインシュタイン方程式を独自に解き、宇宙が膨張しつつあるという見解を示した。
膨張宇宙発見
1929年:銀河の後退
エドウィン・ハッブルが銀河に含まれるセファイド変光星を観測し、銀河までの距離を測定した。
その結果、遠方の銀河ほどより速いスピードで我々の銀河系から後退していることが判明した。
これをハッブルの法則という。
これにより、宇宙は均等に膨張していると考えられるようになった。
膨張宇宙の解釈
ハッブルの法則によって膨張宇宙が明らかになると、この解釈を巡って二つの説が対立した。
定常宇宙論とビッグバン宇宙論である。
1948年:定常宇宙論
膨張宇宙の解釈として、フレッド・ホイル、トーマス・ゴールド、ヘルマン・ボンディらによって定常宇宙論が提唱された。
宇宙は膨張しているが、無から物質が生み出されるため、膨張によって密度が低くなることはない。
このため、宇宙の構造は一定に保たれていると主張した。
1948年:ビッグバン宇宙論
ルメートルの宇宙モデルをジョージ・ガモフが発展させ、火の玉宇宙モデルを主張した。
この説では、宇宙は一点が爆発するようにして始まり、密度がどんどん薄くなっていると考える。
定常宇宙論陣営のホイルが、火の玉宇宙モデルを「ビッグバン」とコケにしたのだが、これが正式な言葉として定着し、ビッグバン宇宙論となった。
ガモフは、この理論から、ビッグバン時の放射がまだ宇宙に残っていることを予測した。
実証
1965年:宇宙背景放射
ベル電話研究所のアーノ・ペンジアス、ロバート・ウィルソンが宇宙背景放射を偶然に発見した。
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参考文献・サイト
Cosmic Journey: A History of Scientific Cosmology
2009/01/24