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ビッグバンとインフレーション宇宙のQ&A

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宇宙の膨張は予言されていたの?

ハッブルの発見に先立ち、宇宙の膨張はアインシュタインの一般相対性理論で予言されていました。
1917年にアインシュタインは一般相対性理論を発表しました。

このなかでアインシュタインは時空の形と物質・エネルギーの分布を重力方程式として結びつけました。
これにより時間、空間、物質、重力、エネルギーの関係が明らかになったのです。



重力方程式
重力方程式



アインシュタインの発表以前、時間、空間、物質、エネルギーは、お互いに影響を与えない別々のものと考えられていました。
特殊相対性理論によって時間と空間が時空に統一され、物質とエネルギーは変換できることが分かりました。



今度は、一般相対性理論の方程式によって、時間、空間、物質、エネルギーのつながりが明らかになったのです。



方程式の答えを解といいます。重力方程式には解がたくさんあることは分かっていましたが、どの解も簡単には導き出せません。
最初にシュバルツシルトが重力方程式を天体に適用しブラックホールの存在を予測しました。

解いた年解いた人解き方解の意味
1916年シュバルツシルト天体に適用した強い重力によって光さえも脱出できない天体が存在する
1917年アインシュタイン宇宙全体に適用した不安定な宇宙を示す解であり、アインシュタインは受け入れることができず、代わりに重力方程式に宇宙項を追加した。
1917年ド・ジッター宇宙全体に適用した宇宙項のある重力方程式を解き、一度収縮してから膨張していく宇宙の解を見つけた。
1922年フリードマン宇宙全体に適用した宇宙項のないオリジナルの重力方程式を解き、曲率によって異なる3つの解を導いた
1927年ルメートル宇宙全体に適用した膨張する宇宙を見出し、過去の宇宙は宇宙の卵から始まったと考えた

これに対し、重力方程式を宇宙全体に適用することもできます。
しかし、この方程式の解法は難しいので、初期に解けた人はアインシュタイン、フリードマン、ルメートルの三人しかいませんでした。



アインシュタインが見つけた方程式の解は非常に不安定であり、宇宙が収縮することを示していました。
宇宙は静的に安定していると確信していたアインシュタインは、宇宙を膨張させる力が空間にあると考え、解を補正するために方程式に宇宙項を入れました。
後日、ハッブルの宇宙膨張の発見を知ったアインシュタインは宇宙項を生涯最大の後悔と語りました。



フリードマンは、宇宙項のないオリジナルの重力方程式を解き、1922年に宇宙が膨張する解を発見しました。
フリードマンは一時期レニングラード大学で教えていましたが、このときの教え子の中にジョージ・ガモフがいます。
後にガモフが提唱した火の玉宇宙論がビッグバン宇宙論へと発展しました。



同様にルメートルも宇宙が膨張する解を発見しました。

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参考文献・サイト

Black Holes FAQ
Q & A: Black Holes

2012/07/31



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