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ビッグバンとインフレーション宇宙のQ&A

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宇宙の膨張は加速している?

宇宙は137億年前に誕生し、それ以来膨張を続けています。
ビッグバン理論が正しいことが分かると、宇宙はこのままの勢いで膨張を続けるのか、あるいは徐々に減速していくのかが議論されるようになりました。



宇宙に含まれる物質の総量が大きければ、重力によって膨張を引き止めることができるので、膨張のスピードはダウンします。



反対に物質の総量が小さいなら、膨張を引き止めることができないので、宇宙はこのままの勢いで膨張を続けます。
つまり膨張のスピードは維持されるのです。



宇宙の膨張スピードを観測から求めたところ、予想外の結果が1998年に得られました。
遠方のIa型超新星を観測したところ、宇宙の膨張スピードは約70億年前から加速していることを、二つのチームが独立に突き止めました。
なんと、宇宙は内部の物質による重力を振り切って膨張のスピードを上げていたのです。
アメリカ科学振興協会が発行するサイエンス誌は、この発見を「1998年の画期的発見」と位置付けました。



これは、宇宙空間に、重力に逆らう斥力(反発しあう力)が作用していることを意味しています。この斥力の根源がダークエネルギーです。
ビッグバン以後、宇宙はほぼ一定のスピードで膨張していたのですが、ダークエネルギーの影響によって70億年前から膨張のスピードが速くなりました。



初期の宇宙は高密度でしたが、空間が膨張するにつれ、物質の密度は低くなり、宇宙はだんだんとスカスカになっていきます。
一方のダークエネルギーが空間を占めている密度は一定で、宇宙空間が膨張しても、一定の体積中には一定量のダークエネルギーが満ちていると考えられています。



宇宙がまだ小さかったころ、物質の密度が高いので引力がダークエネルギーによる斥力を封じこめていました。
このため、宇宙は加速膨張しなかったのです。



宇宙がだんだんと膨張し、物質の密度が低くなると引力が弱くなります。
こうなるとダークエネルギーによる斥力を封じこめることができなくなり、宇宙の膨張のスピードが速くなったのです。

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参考文献・サイト

http://www.cfa.harvard.edu/supernova//HighZ.html
http://supernova.lbl.gov/

2012/07/31



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