相対性理論のQ&A
相対性理論とは何?
相対性理論は空間と時間、重力、エネルギーの関係を明らかにし、光の性質を追求した興味深い理論です。 相対性理論には特殊相対性理論と一般相対性理論の二種類があります。どちらもアインシュタインが確立しました。
「特殊」「一般」という言葉のイメージから、「一般」よりも「特殊」のほうが高度で難解な印象を受けますが、実際はその逆です。
特殊相対性理論は、限られた条件でのみ成り立つ理論ですが、一般相対性理論は、どんな状況でも成り立つ理論です。特殊相対性理論を構築したあとのアインシュタインは一般相対性理論を作り上げるために10年以上の生みの苦しみを味わいました。
誰にとっても一日は24時間であり、すべての人にとって時間は平等に過ぎていくように見えます。一時間の長さも10年間の長さも誰でも平等で時間の経過は誰でも、どこでも一緒です。 ところが相対性理論では移動のスピードや重力の影響で時間が伸び縮みすることを導き出しています。
例えば、光に近いスピードで飛ぶロケットの中では時間はゆっくり経過します。 その結果、ロケットで10年間宇宙を旅してきた人が帰ってくると、地球では15年が過ぎていた ということが起こります。つまり、時間が進む速さは誰にとっても同じではないのです。 この奇妙な現象は相対性理論によって明らかになりました。
相対性理論では光のスピードが重要な役割を果たします。
特殊相対性理論によって時間と空間が時空に統一され、さらに物質とエネルギーの本質は同じであり、相互に変換できることが分かりました。
特殊相対性理論では時間と空間の関係をあきらかにしましたが、これに重力の作用を加えたものが一般相対性理論です。特殊相対性理論の10年後に完成しました。
時間、空間、物質、エネルギーは、別々のものと考えられ、これらはお互いに影響を与えあわないものと認識されていました。
一般相対性理論の方程式によって、時間、空間、物質、エネルギーのつながりが明らかになったのです。
この方程式によって、ブラックホールの存在が予測され、宇宙の膨張や未来が研究できるようになりました。
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参考文献・サイト
佐藤勝彦/監修「最新宇宙論」学研,2009
「ニュートン別冊 相対性理論」ニュートンプレス,1991
真貝寿明/著「タイムマシンと時空の科学」ナツメ社,2011
佐藤勝彦/著「相対性理論を楽しむ本」PHP文庫,2011
2012/08/02