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相対性理論のQ&A

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光より速いスピードはないの?

光速にまつわる不思議は、誰から見てもスピードが一定というだけではありません。光速がこの世の最高スピードであって、光速を超える物体は存在しないということも光速の謎の一つです。



科学技術が進歩し、高性能なロケットができたとしても光速を超えることはできません。これは技術の問題ではなく自然の法則の問題だからです。光速はこの世の制限速度でもあるのです。



仮に高性能なロケットを開発したとしましょう。 後端からガスを噴出しロケットは加速します。噴射を続ける限り、ロケットは加速を続けだんだんと光速に近づいていきます。



光速に近づくと変化が起きます。ロケットが重くなるのです。



質量が増せば、加速しにくくなります。 質量の増加に打ち勝ってさらに加速するためには、噴射量を増やすか、噴射の時間を長くしなくてはなりません。それで加速すれば、また重くなってしまいます。



加速すればそれだけ重くなるので、ますます加速は難しくなります。 光速では質量が無限大になるので、無限大の加速をしなくてはならず、実質的に光速に達することは不可能なのです。



これを式で表してみましょう。質量とは重さのことと考えてください。
ロケットの速度が大きくなると式の分母が0に近づくので、飛行中のロケットの質量は無現に大きくなっていきます。



どんなにがんばっても光速に達しないのなら、光速度がこの世の最高速度ということになります。



次のグラフは1トンのロケットが、光速に近づくにしたがって、質量が増えていく様子を示しています。
ロケットのスピードが光速の40%を超えるころから、ロケットの質量が目立って大きくなることがわかります。光速の80%のスピードになると1.5倍以上も重くなります。

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参考文献・サイト

佐藤勝彦/監修「最新宇宙論」学研,2009
「ニュートン別冊 相対性理論」ニュートンプレス,1991
真貝寿明/著「タイムマシンと時空の科学」ナツメ社,2011
佐藤勝彦/著「相対性理論を楽しむ本」PHP文庫,2011

2012/08/02



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