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相対性理論のQ&A

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エネルギーと物質の関係は?

ものを動かしたり、加熱したり、発光させる原因をエネルギーといいます。例えば、電気はエネルギーを持っています。電気を使って電球を点灯したり、ヒーターで加熱したりできます。モーターを回転させることによって荷物を移動させることもできます。



同様にガソリンなどの燃料もエネルギーを持っています。ロケットは燃料を燃やして推進します。燃料が元々持っていたエネルギーが、燃焼によってロケットをスピードアップさせるのです。これは化学エネルギー(燃料のエネルギー)が運動エネルギーに変化したからです。



さて、スピードが速くなると質量が増加するため、加速が難しくなるので運動エネルギーは増えにくくなります。 低速のときには化学エネルギーは運動エネルギーへと変化しますが、速度が速くなると今度は質量へと変化したと考えることができます。



エネルギーと質量は元々別のものと考えられてきましたが、ここからエネルギーと質量はお互いに変換可能なのではという発想が生まれます。相対性理論によると、エネルギーと質量は次の式で結びついています。



質量に光速度の二乗をかけた値がエネルギーになります。実際に計算してみると、1グラムの質量が90兆ジュールのエネルギーに相当することが分かります。



残念なことに、相対性理論は原子爆弾の原理にもなりました。 相対性理論によって質量がエネルギーに変化することがわかり、その後、オットーハーンが核分裂を発見しました。ウランの核が分裂すると、質量がわずかに減少します。そして減った質量がエネルギーとして開放されるのです。 核分裂は、質量がエネルギーに変化している現象として相対性理論の正しさを証明しました。



この核分裂が原爆に応用され、実際に投下されたのはその8年後のことでした。

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参考文献・サイト

佐藤勝彦/監修「最新宇宙論」学研,2009
「ニュートン別冊 相対性理論」ニュートンプレス,1991
真貝寿明/著「タイムマシンと時空の科学」ナツメ社,2011
佐藤勝彦/著「相対性理論を楽しむ本」PHP文庫,2011

2012/08/02



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