エルサム/LSAMを語る。
エルサム/LSAM
出展:Constellation Program
米国の新宇宙政策では、2020年までの月面基地建設を目指している。
これに先立って実施される有人月探査に投入される着陸船がエルサム[LSAM]だ。
有人月探査するためには、新たに打ち上げロケットや宇宙船を開発する必要がある。
これらを開発するプログラムをコンステレーション計画という。
LSAMはコンステレーション計画の一環として開発されるのだ。
エルサム/LSAM
出展:Constellation Program
LSAMのイメージはアポロ月着陸船と重なるが、サイズは大きい。
LSAMは上昇ステージと下降ステージから構成されている。
左の写真の上側は上昇ステージ、下側は上昇ステージと下降ステージを組み合わせた全体像だ。
上昇ステージは筒を横に倒した形状であるが、これが4名のクルーが搭乗するキャビンなのだ。
上昇ステージにはハッチがハッチが二つ装備されている。
クルーが月面へ出るためのメインハッチには、エアロックが装備されていることが大きな特徴だ。
圧力を大気圧と真空を切換えるエリアはエアロック部のみになるため、キャビン全体の気圧の切換えが必要なくなる。
アポロはエアロック部が無かったため、キャビン全体で気圧の切換えが必要であった。
このためクルー全員(2名)が内部に入らないと気圧を切り替えることが出来なかったのだ。
LSAMのクルーは4名であるため、全員が船外での活動を同時に終えて船内に戻るのでは不便である。
エアロックがあるため、各クルーは自己スケジュールに応じてLSAMへ出入りできるようのなるのである。
下降ステージには、燃料タンクや呼吸用の酸素タンク、電源が搭載されている。
分離した上昇ステージ
出展:Constellation Program
LSAMは上昇ステージと下降ステージが接続された状態で月へ着陸する。
月面を離れるとき、上昇ステージは下降ステージと分離されて軌道上に待機しているオリオンまでジェットで上昇する。
(左の写真)
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参考文献・サイト
Encyclopedia Astronautica
The Space Review
2010/04/24