レッドスプライトを語る。
レッドスプライトとは
中間圏発光現象とレッドスプライト
雷雲の影響を受けて、中間圏内の大気が発光する現象がある。
このような現象を中間圏発光現象[TLE:Transient Luminous Events]という。
中間圏発光現象には、レッドスプライト、エルブス、ブルージェットが知られている。
雷雲の上の中間圏で発光する。
赤い妖精:レッドスプライト
レッドスプライトは、雷放電と同じタイミングで上空40〜90kmの高層大気中で発生する赤い発光現象である。
神秘的な赤い光と形状から妖精が連想され、スプライト[Sprite:妖精]と命名された。
レッドスプライトの性質
レッドスプライトは、雷雲の真上の中間圏で発生する赤い発光現象である。
雷放電が発生すると、数ミリ秒遅れて50キロメートル上空の空気がイオン化される。
イオン化される範囲は、直径10メートルから100メートルの球形になる。
これが上下に分離して高速で移動する。
この現象がレッドスプライトだ。
イオン化されるのは、窒素分子が主なので赤く発光する。
レッドスプライトは、雷放電に伴って発生する普遍的な現象である。
世界各地で、出現が確認されている。
レッドスプライトの研究の歴史
高空における発光現象は 1920年代から予測されていたが、実在が確認されたのは1989年である。
その後、航空機や国際宇宙ステーションからの観測が継続されている。
2009年1月23日、レッドスプライトを観測するための衛星SPRITE-SAT(スプライトサット)がH-IIAロケット15号機で打ち上げられた。
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参考文献・サイト
ISAS:雷放電観測の展開
東北大学スプライト観測衛星(SPRITE-SAT)
APOD:Burning Tree Sprite
University of Houston
Sprites and Jets
NOAA
2008/05/24
2009/03/02