運輸多目的衛星/MTSATを語る。
運輸多目的衛星/MTSATとは
気象衛星とは気象観測を行う人工衛星のことだ。
日本ではひまわりが有名である。
ところが、ひまわりは1号から5号までが純粋な気象衛星であったが、6号以後は気象衛星ではなく運輸多目的衛星と呼ばれている。
ひまわりは6号以降、気象観測に加えて航空管制の役割をうようになった。
気象も航空管制も運輸に関わることであるし、目的が二つになったので運輸多目的衛星なのだ。
気象衛星と航空管制衛星を個別に開発して打ち上げるより、一つの衛星にまとめた方がコストが低くなるのである。
運輸多目的衛星はMTSATと略される。
運輸多目的衛星の1号はみらいという名称が一般公募で決まっていた。
ところが、H-IIロケット8号機で打上げ失敗により、みらいは宇宙に行かなかったのである。
続いて、運輸多目的衛星の新1号が打ち上げられたとき、みらいという名称は使用しないことになっていたが、このあおりで命名をめぐり縄張り争いが発生した。
気象庁はひまわり6号を、航空管制を担う国土交通省航空局はMTSATを推したのだ。
結局、国民に浸透しているひまわりが運輸多目的衛星の名になったのである。
もし、H-IIロケット8号機で打上げが成功していたら、ひまわりは5号で終わっていたのである。
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参考文献・サイト
2014/10/08