エンケラドスの海を語る。
エンケラドスの海
エンケラドスは直径約500キロメートル、表面温度はマイナス180度にもなる土星の衛星である。
その表面は厚い氷で覆われているが、その下に、液体の海が存在することが土星探査機カッシーニの観測で確認された。
地下の海には、微生物が生息している可能性も高いようだ。
エンケラドスの海はどのように発見されたのか
エンケラドスの南極付近では氷や水蒸気がジェットのように噴き出していることが観測されている。
これを間欠泉という。
このジェットでの噴出物が降り注ぐためエンケラドスの表面はなめらかなのだ。
土星を公転する間に潮汐力がエンケラドス全体に力を加え変形させる。
この影響でエンケラドス内部が加熱され、氷層下に海を作るのだ。
地下の海が供給源となってジェットが噴出するのである。
さらに、土星探査機カッシーニがエンケラドスから100キロメートルまで接近したとき、海の存在を示すデータが確認されている。
エンケラドスの近くを通過する際、カッシーニがスピードが予想以上に変化した。
これは、エンケラドスの内部に密度の高い部分があり、その影響による重力によってカッシーニのスピードが変化したと考えていい。
氷に比較して密度が高いのは水だ。
この観測結果から氷層下の海が地表から30〜40キロメートルに広がっていると考えられるようになったのだ。
さらに噴出するジェットには、塩分や有機物が含まれていることが分かっている。
このことから地下の海には、微生物が生息している可能性も高いと考えられている。
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参考文献・サイト
NASA Space Assets Detect Ocean inside Saturn Moon
NASA Space Assets Detect Ocean inside Saturn Moon
Ocean Inside Saturn's Moon Enceladus
2014/07/31
2015/05/23