ユリウス日を語る。
ユリウス日とは
紀元前4713年1月1日から累積した日数をユリウス日、またはユリウス通日という。
紀元前4713年1月1日は「1」、同年1月2日は「2」のように日数を累積していく。
2007年1月1日のユリウス日は「2454102」(245万4102)となる。
ユリウス日を使うことによって、異なる暦の互換が便利になる。
暦とユリウス日
歴史上、様々な暦が開発され利用されてきた。
暦は農耕や徴税に影響する。
このため精度の高い(または権力者にとって都合のよい)暦は重要である。
ときとして、旧式の暦がより優れた暦に切り替わるので、使われる暦は時代によって異なっている。
一般に暦が切り替わるとき、日付が不連続となる。
1582年にユリウス暦に代わってグレゴリオ暦が導入されるとき、ユリウス暦10月4日の翌日をグレゴリオ暦10月15日とした。
日本では1872年(明治5年)にグレゴリオ暦(今の暦)が導入された。
明治5年12月3日をグレゴリオ暦で明治6年1月1日とした。
明治5年は12月2日で終わったのである。
このような、暦の切り替えに伴う日付の不連続は、歴史上たびたび起こっている。
スカリゲルは、グレゴリオ暦導入時に、ユリウス暦とグレゴリオ暦を変換する手段としてユリウス日を考案した。
元々ユリウス日は、暦学をベースとした考え方であったが、ジョン・ハーシェルが天体観測でもユリウス日を使用したことから天文学の分野でもユリウス日が広まった。
ユリウス日は、なぜ紀元前4713年を起点とするのか?
スカリゲルは、3種類の暦の周期が一致するタイミングを求め、ユリウス日の起算日とした。
3種類の暦とは、次の3つである。
メトン周期 | 19年 | ある日付で、月の満ち欠けが一致する周期 |
インジェクション周期 | 15年 | エジプトで使用されていた徴税の周期 |
週日の回帰 | 28年 | 同じ日付で同じ曜日となる周期 |
修正ユリウス日
ユリウス日に対し、修正ユリウス日も使われている。
ユリウス日は桁数が多くて不便だ。
そこで、ユリウス日から「2400000.5」を引いた値を使用することにした。
これが修正ユリウス日である。
修正ユリウス日をMJDと表記する場合もある。
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参考文献・サイト
2009/01/31