見えない宇宙 -理論天文学の楽しみ-
銀河が多数集まって銀河団を作っています。
銀河団の中で銀河は互いに引力を及ぼし合っていますが、銀河団全体が一つに合体してしまうことはありません。
銀河は適度なスピードで移動しているので、引力に打ち勝ってしまうのです。
ところが、よく観測してみると銀河の移動スピードが予想以上に速いことが分かりました。
このままでは、銀河団の引力を完全に振り切って、銀河団から離脱してしまいます。
しかし、現実に銀河が離脱していないことから、銀河団の引力は通常以上に強いことが分かります。
目に見える物質以外にも見ない物質があって、これが引力を生じているのです。
この見ない物質がダークマターです。
ダークマターの正体は分かっていません。
ニュートラリーノ等の理論的に予測されながらも未発見の素粒子ではないかと考えられています。
さらに、宇宙の膨張を加速させるダークエネルギーも発見されました。
宇宙が膨張する速さが、70億年前からスピードアップしているのです。
この加速の原動力がダークエネルギーです。
全宇宙のなかで、ダークエネルギーが74%が、ダークマターが22%で目に見える物質は4%しかありません。
宇宙の大部分は見えないのです。
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参考文献・サイト
2009/05/16