銀河系外星雲
銀河と銀河系
恒星は宇宙全体に均一に散らばっているのではない。
数億〜数千億個で一つの集団を作っている。
宇宙には、このような集団が散らばっているのである。
この集団を銀河という。
恒星は、必ずどこかの銀河に属するのである。
宇宙にポツポツと点在していることから島宇宙と表現する場合もある。
銀河には、渦巻銀河、楕円銀河、不規則銀河等の種類がある。
太陽系も当然、銀河に属している。
太陽系が属する銀河を銀河系または「天の川銀河」という。
これに対して、銀河系以外の銀河を銀河系外星雲という。
ハッブル分類
銀河は形で分類される。
エドウィン・ハッブルが考案したため、ハッブル分類と呼ばれている。
分類 | 記号 | 説明 | 例 |
楕円銀河 | E | 単純な回転楕円体である。球形の銀河がE0、数字が大きいと扁平になる。 | M32, M49, M59, M60, M87, M89, M105, M110 |
渦巻銀河 | S | 中央にバルジ、その周囲にディスクがある。最も巻き込まれているものをSa、最も緩いものがScである。 | M31, M33, M51, M61, M63, M64, M65, M66, M74, M77, M81, M83, M88, M90, M94, M96, M98, M99, M100, M101, M104, M106, M108 |
棒渦巻銀河 | SB | 中央に棒状のバルジ、その周囲にディスクがある。最も巻き込まれているものをSBa、最も緩いものがSBcである。 | M58, M91, M95, M109, 銀河系 |
レンズ状銀河 | S0 | バルジはあるが、ディスクはない。 | M84, M85, M86, NGC 5866 |
不規則銀河 | I | どれにも当てはまらない。 | M82 |
楕円銀河
球状、または楕円体状の銀河が楕円銀河だ。
中心部ほど恒星が密集している。
中心部を核、その周辺をハローという。
種族IIの恒星(古い恒星)が集まっている。
渦巻銀河
渦状の円盤型をした銀河が渦巻銀河だ。
主に2本の腕が渦状に巻いている。
棒渦巻銀河
渦巻銀河に似ているが、渦を作る腕の根元が棒状になった銀河である。
我々の銀河系は棒渦巻銀河だと考えられている。
レンズ状銀河
レンズ状銀河は、円盤型をした銀河であるが、渦巻きは持たない。
星間塵やガスが少ないため、恒星の生成が不活発である。
不規則銀河
上記のどれにも当てはまらない銀河が不規則銀河だ。
名前のとおり、決まった形がない。
ハッブルによる銀河の進化
ハッブルは当初、楕円銀河がE0→E1→E2と進化してレンズ状銀河S0に変化し、そこから渦巻銀河または棒渦巻銀河に分化して、Sa→Sb→Sc、またはSBa→SBb→SBcと進むと考えた。
今日、この考えは否定されている。
しかし、ハッブルによる銀河の進化は長く信じられていたので、楕円銀河やレンズ状銀河を早期型銀河、渦巻銀河、棒渦巻銀河を晩期型銀河と呼ぶ慣例が一部で残っている。
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参考文献・サイト
Galaxy Classification
Elliptical Galaxies
2008/10/18