活動銀河を語る。
活動銀河とは
銀河の中には、中心領域から膨大なエネルギーを放っている種類がある。
NGC1097:活動銀河
出展:PhysOrg
中心領域から放射されるエネルギーは、マイクロ波、赤外線、可視光線、紫外線、エックス線、ガンマ線等電磁波のスペクトルの広い範囲に及ぶ。
このような中心領域をAGN[Active Galactic Nuclei:活動銀河核]と呼ぶ。
また、AGNを持つ銀河を活動銀河[active galaxy]という。
最近では、AGNが活動銀河を意味する場合もある。
活動銀河の性質
AGN(活動銀河核)は明るく、その銀河の他の部分の光度を圧倒する。
活動銀河には、クエーサー、セイファート銀河、電波銀河等の種類がある。
活動銀河も、その他の銀河も中心部分には巨大なブラックホールが存在すると考えられている。
このブラックホールは、近くにある星間ガスや塵を強力な重力によって引き寄せていく。
これにより、星間ガスや塵といった物質はブラックホールの周囲にディスク状の渦をつくりながらブラックホールへと落下していくのだ。
ディスク状の渦を降着円盤と呼ぶ。
降着円盤が回転すると、これに含まれた物質は摩擦によって熱を帯びる。
この熱によって降着円盤は数100万度にまで加熱され、電磁波を放射するのである。
活動銀河のエネルギーは、加熱された降着円盤から放射されたものなのだ。
ブラックホールの周囲に十分な量の物質があれば、放射される電磁波のエネルギーは高くなる。
これがAGN(活動銀河核)だ。
反対に、ブラックホールの周囲の物質量が少なければ、電磁波のエネルギーは小さい。
この場合が通常の銀河に相当する。
つまり、中心のブラックホールの周囲にある物質量の差が、活動銀河と通常の銀河の違いになるのである。
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参考文献・サイト
Introduction to Active Galactic Nuclei
2008/08/30