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ガス星雲 / 星間雲を語る。

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ガス星雲(星間雲)とは

宇宙空間は何ない完全な真空かと思いがちだが、そうではない。
微細な粒子が散らばっているのである。



これら粒子は非常に軽いが、質量があるので相互に重力を及ぼしあう。
多くの粒子が重力で引かれ合い、集まると粒子の濃い空間ができる。

その密度は1立方メートルあたり1個の割合になると、雲のようになる。
これがガス星雲だ。星間雲ともいう。



ガス星雲:オリオン座大星雲
ガス星雲の代表例の一つM42
出展:NASA:Hubble Site

ガス星雲を構成する微粒子の大部分は水素であるが、ヘリウムやカルシウムといった元素や固体の微粒子も含まれている。


エチルアルコールやアルデヒド、アミノ酸等の有機物も存在する。


ガス星雲は微粒子のカタマリと表現してもいいだろう。



ガス星雲の分類

ガス星雲は、発光のしくみによって分類される。


見えない暗黒星雲光を吸収するので見えない。
見える散光星雲輝線星雲恒星の光を受け、水素原子が電離し発光する。
反射星雲恒星の光を反射する。
惑星状星雲白色矮星の光を受け、
その周囲を囲むガスが発光する。
超新星残骸超新星爆発で飛び散った物質が、
周囲のガスと衝突し発光する。



暗黒星雲

霧が濃いと背後の景色が見えない。
同様にガス星雲が手前にあると、背後の星を見ることができない。


天の川は膨大な数の星の集合である。
ところが良く見ると、所々暗黒な部分がある。

この部分には星が存在しないのではなく、ガス星雲があるために背後の星の光がさえぎられているのだ。
このようなガス星雲を特に暗黒星雲と呼ぶ。
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散光星雲

輝線星雲反射星雲をまとめて散光星雲という。
HII(エイチツー)領域散光星雲と思ってしまうが、輝線星雲がHII領域である。
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輝線星雲

このガス星雲の内部または近くに明るい恒星があった場合、ガス星雲は暗黒にはならない。
ガス星雲を構成する分子が、この恒星の放つ紫外線によって電離され発光するのだ。


このような状態にあるガス星雲をHII(エイチツー)領域という。
HII領域となったガス星雲を輝線星雲という。
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反射星雲

ガス星雲の近くに恒星があったとしても、その光が弱い場合はガス星雲はHII領域にならない。
恒星の光のエネルギーが弱すぎて、ガスを電離できないのだ。
このようなガス星雲は、単に恒星の光を反射するだけである。
これを反射星雲という。
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惑星状星雲

赤色巨星は表面のガスを放出して、やがて中心核がむき出しになる。
この中心核が白色矮星である。
白色矮星の光が、放出されたガスを電離して光るのが惑星状星雲だ。


中央の白色矮星の発光を受けて、リング状に広がったガスが発光しているのである。
惑星状星雲の代表例としては、こと座のリング状星雲M57がある。


惑星状星雲はガスが電離して発光するので、HII(エイチツー)領域に含まれる。
しかし、HII領域輝線星雲であって、慣例として惑星状星雲は含まない。
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超新星残骸

超新星の爆発によって四散した物質が空間のガスと衝突し発光している天体が超新星残骸である。


膨張を続ける超新星は、宇宙空間に漂う星間ガスと衝突する。
この衝突によって熱が発生するために、超新星残骸は、なおも輝き続けることになる。

超新星残骸の代表例としてカニ星雲M1がある。
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参考文献・サイト

SEDS
HEA Research: Supernova Remnants

2008/10/26



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