ホーキング織野の

サラリーマン、宇宙る。

COTSを語る。

COTSとは

COTSは「コッツ」と読む。
NASAが進めている商業軌道運搬サービスのプログラム名だ。



スペースシャトル全機が2011に退役した。
スペースシャトル後継として開発中の宇宙船「オリオン」は、開発が遅れているため導入が2020にずれ込む見込みだ。

とすると、スペースシャトル退役以後、米国は国際宇宙ステーションへの自前の足(輸送手段)がなく、ロシアのソユーズに頼ることになる。



この事態に対処するために、導入された打開策がCOTS[Commercial Orbital Transportation Services]である。

低軌道への資材・人員を輸送するロケットの開発と運用を民間企業に委託し、NASAは民間から輸送サービスを購入しようという発想である。
国際宇宙ステーションへの往復は、(日本のビジネス風に表現すれば)協力会社へ丸投げするのである。



NASAが主導するオリオンの開発が大幅に遅れるのに、なぜ民間が代わりのロケットを開発できるのかといった疑問もでる。
それは、COTSで求められる宇宙船のスペックは、オリオンよりも緩いことにある。



オリオンは火星への往復にも対応可能なように開発されている。
火星有人探査の場合、3年以上の間地球から離れてのミッションになるので、技術的ハードルは高いものになる。
火星への往復に成功した宇宙船はまだないから、オリオンは人類史上初の技術的課題に挑戦しているだ。



一方で、低軌道へ往復する技術は、オリオンに比較して楽勝だ。
スペースシャトルの他にもソユーズ等、多くの宇宙船によってすでに実現されている。(もちろん事故もあったが)
決して人類史上初ではないのだ。



NASAはこのような低軌道への往復は、民間の技術でも十分可能と判断し、オリオンの遅れを埋め合わせするためにCOTSを開始したのでる。




COTSの参加企業

COTSのコンペに参加した企業は20社以上にのぼるが、最終選考をパスしたのはスペースX社キスラー・ロケットプレーン社、オービタル・サイエンシズ社の3社であった。
オービタル・サイエンシズ社は、アメリカミサイル防衛局の出入り業者だという。



キスラー・ロケットプレーン社は経営上の理由から、COTSの契約が打ち切られたため、スペースX社とオービタル・サイエンシズ社の2社になった。

このページのTOPへ




スポンサーリンク

参考文献・サイト

SpaceX
Rocketplane Kistler
Rocketplane
Orbital Sciences Corporation
Commercial Crew and Cargo

2010/04/24
2014/10/01



スポンサーリンク

Amazon.co.jpアソシエイト



スポンサーリンク

Amazon.co.jpアソシエイト