ドラゴンを語る。
スペースX社が開発する宇宙船がドラゴンだ。
商業軌道輸送サービス(COTS)の契約に基づいて開発されている。
ドラゴンは以下のモジュールから構成されている。
先端部 | ドッキング装置や機体全体を保護する。 |
加圧部 | クルーの搭乗部と加圧の必要な器材・貨物を格納する。 |
装置部 | 航空電子機器や帰還用パラシュート、RCSシステムを格納する。 |
格納部 | 加圧不要な(真空にさらしてもいい)器材・貨物を格納する。また太陽電池パネルを装着する。 |
器材・貨物のみを輸送する無人コンフィグレーションと、クルーが搭乗するコンフィグレーションがある。
両者は緊急脱出装置・生命維持装置の有無など、わずかな違いしかない。
ドラゴンは国際宇宙ステーションへの物資補給を目的としている。
ファルコン9で打ち上げられる。なお、ファルコン9は完全再利用の2段ロケットである。
ドラゴンは使い捨てではなく、大気圏再突入の能力を持つ。
このため、国際宇宙ステーションからのクルーの帰還にも利用される。
帰還時、ドラゴンはパラシュートで減速する。
スラスターで位置を調整するため、数百メートルの精度で狙った地点に着陸可能だ。
2008年12月、NASAはファルコン9とドラゴンを国際宇宙ステーションへの物資補給のために正式採用した。
2010年8月には、高度4300メートルからの落下試験を行い、パラシュートが正常に動作することを確認した。
ドラゴンの落下テスト
このテストは、帰還したドラゴンの回収訓練も兼ねている。
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参考文献・サイト
Space Exploration Technologies Corp.:Dragon
SpaceX’s Dragon Spacecraft successfully completes High Altitude Drop Test
SpaceX Completes Acceptance Testing for Falcon 9 First and Second Stages
COTS DEMONSTRATION FLIGHT 1
2007/08/11
2010/10/07