ホーキング織野の

サラリーマン、宇宙る。

日本の打ち上げロケットを語る。

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日本の打ち上げロケットの系列

日本の打ち上げロケットには、宇宙研系統と事業団系統の二つがある。



元々、日本の宇宙開発は、二つの組織によって進められてきた。
ロケット工学や宇宙科学の研究を主体とする宇宙科学研究所と、宇宙利用を目指す宇宙開発事業団である。
それぞれが、独自の路線で打ち上げロケットや衛星を研究開発を行ってきた。



宇宙開発や航空技術の国際競争力をつけるため、この2つの組織と航空宇宙技術研究所の3つが統合しJAXAが誕生した。



用途や技術が異なる二つの系統の打ち上げロケットが運用されている。



なお、「宇宙研系統」と 「事業団系統」は、解説の便宜ためにこのサイト内で使用する言葉であって、JAXAや報道各社がこの用語を使用しているわけではない。




宇宙研系統の打ち上げロケット

L-4Sロケット

日本初の人工衛星おおすみを打ち上げた。



M-4Sロケット

M-4Sロケットは4段式ロケットである。尾翼とスピンによって姿勢の安定を保ち、重力ターンで軌道投入する。

試験衛星たんせい、科学衛星しんせい、電波観測衛星でんぱ を打ち上げた。



M-3Cロケット

M-3Cロケットは3段式ロケットである。
軌道突入の精度の向上を目指し、2段目に推進方向制御装置[TVC]、サイドジェット装置が装備されている。

試験衛星たんせい2、超高層大気観測衛星たいよう、X線天文衛星はくちょう を打ち上げた。



M-3Hロケット

M-3Hロケットは、運搬能力をアップするためM-3Cの1段目を長くしたロケットである。

試験衛星たんせい3、オーロラ観測衛星きょっこう、磁気圏観測衛星じきけん を打ち上げた。



M-3Sロケット

1段目にTVCを装備した。

試験衛星たんせい4、太陽観測衛星ひのとり、X線天文衛星てんま、中層大気観測衛星おおぞら を打ち上げた。



M-3SIIロケット

M-3Sの改良型ロケットである。

ハレー彗星探査試験機さきがけ、ハレー彗星探査機すいせい、X線天文衛星ぎんが、磁気圏観測衛星あけぼの、 工学実験衛星ひてん、太陽観測衛星ようこう、 X線天文衛星あすか を打ち上げた。



M-Vロケット

ミュー・シリーズの最終バージョンである。
電波天文観測衛星はるか、火星探査機のぞみ、小惑星探査機はやぶさ、X線天文衛星すざく、赤外線天文衛星あかり、太陽観測衛星ひので等を打ち上げた。



ひのでを打ち上げた2006年9月の7号機をもって、ミュー・シリーズは廃止された。
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事業団系統の打ち上げロケット

N-Iロケット

N-Iロケットは、米国のデルタロケットの技術導入により開発した3段式ロケットである。
1975年から1982年の間に7機が打ち上げられた。

次の衛星を打ち上げた。

技術試験衛星I型きく1号(ETS-I)
電離層観測衛星うめ(ISS)
技術試験衛星II型きく2号(ETS-II)
電離層観測衛星うめ2号(ISS-b)
実験用静止通信衛星あやめ(ECS)
実験用静止通信衛星あやめ2号(ECS-1b)
技術試験衛星III型きく4号(ETS-III)



N-IIロケット

N-IIロケットは、米国のデルタロケットの技術導入により開発した3段式ロケットである。
N-Iロケットの後継である。
1981年から1987年の間に8機が打ち上げられた。

次の衛星を打ち上げた。

技術試験衛星IV型 きく3号(ETS-IV)
静止気象衛星2号 ひまわり2号(GMS-2)
実験用静止通信衛星2号-a さくら2号a(CS2a)
実験用静止通信衛星2号-b さくら2号b(CS2b)
実験用静止放送衛星2号-a ゆり2号a(BS2a)
静止気象衛星3号 ひまわり3号(GMS-3)
実験用静止放送衛星2号-b ゆり2号b(BS2b)
海洋観測衛星1号 もも1号(MOS-1)



H-Iロケット

H-Iロケットは、N-IIロケットの後継である。
米国のデルタロケットの技術導入により開発したものの、2段目と3段目は国産化された。

1986年から1991年の間に9機が打ち上げられた。

次の衛星を打ち上げた。

測地実験衛星 あじさい(EGS)
アマチュア衛星1号 ふじ1号(JAS-1)
技術試験衛星V型 きく5号(ETS-V)
実験用静止通信衛星3号-a さくら3号a(CS-3a)
実験用静止通信衛星3号-b さくら3号b(CS-3b)
静止気象衛星4号 ひまわり4号(GMS-4)
海洋観測衛星1号-b もも1号b (MOS-1b)
伸展展開機能実験ペイロード DEBUT(おりづる)
アマチュア衛星1号b ふじ2号(JAS-1b)
実験用静止放送衛星3号-a ゆり3号a (BS-3a)
実験用静止放送衛星3号-b ゆり3号b(BS-3b)
地球資源衛星1号 ふよう1号(JERS-1)



H-IIロケット

初めて、全段を国産技術で開発した打ち上げロケットである。

次の衛星を打ち上げた。

軌道再突入実験機 りゅうせい(OREX)
H-II性能確認用ペイロード みょうじょう(VEP)
技術試験衛星VI型 きく6号(ETS-VI)
宇宙実験・観測フリーフライヤ SFU」
静止気象衛星 ひまわり5号(GMS-5)
地球観測プラットフォーム技術衛星 みどり(ADEOS)
アマチュア衛星3号 ふじ3号(JAS-2)
熱帯降雨観測衛星 TRMM
技術試験衛星VII型 きく7号(ETS-VII)
通信放送技術衛星 かけはし(COMETS)



H-IIAロケット

高信頼性・低コストの打ち上げを目指して開発されたロケットである。
現在、運用されている。
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H-IIBロケット

開発中のロケットである。
2009年の実用化を目指しており、第一号機はHTVの打ち上げになる計画である。
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参考文献・サイト

JAXA

2009/01/23



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