ホーキング織野の

サラリーマン、宇宙る。

SSIを語る。

Surface Stereo Imager[SSI]は地表を撮影するステレオカメラである。
一点を二つのレンズを通して見るために、風景が立体視できるのだ。
人間が二つの目で立体視するのと同じ理屈である。


フェニックス火星に着陸した直後、SSIは地表高2mから着陸ポイントをパノラマ撮影する。
この高さから着陸地点周囲の地形を確認し、地表の高低を示す3次元データ[DEM:Digital Elevation Models]を生成する。
DEMはRAがサンプルを採取するための動作のガイドになる。



マーズパスファインダーのIMPが撮影した火星面
出展:LPL:Surface Stereo Imager

フェニックスのSSIはマーズパスファインダーに搭載された同類のカメラIMPを原型にしている。
IMPは、マーズパスファインダーのミッションを通じて、1万7000ショットの画像を地球に送った実績を持つ。

IMPの改造タイプであるSSIは、すでにマーズポーラーランダー、スピリッツ、オポチュニティに導入され、今回もフェニックスにも採用されたのだ。
(マーズポーラーランダーは着陸直前に通信途絶した)



SSIのカメラ部
出展:LPL:Surface Stereo Imager

SSIの撮像部分は高解像度のCCDである。
CCDが撮影した画像はRS-422でフェニックスの制御用コンピュータに送られる。


SSIにはフィルターが装備されており、12種類の波長での撮影が可能だ。

これは火星大気や地表の特徴を分析することを目的にしている。
このため、RAが地面を掘る地点は分光撮影され、鉱物の種類が分析される。


SSIとRACは独立して機能するが、画像処理・圧縮・地球への送信には共通したモジュールを使用している。

このページのTOPへ




スポンサーリンク

参考文献・サイト

NASA Phoenix Mars Mission
Planetary Chemical Analysis Laboratory
LPL

2007/05/22



スポンサーリンク

Amazon.co.jpアソシエイト



スポンサーリンク

Amazon.co.jpアソシエイト