大赤斑の縮小を語る。
大赤斑は消滅するのか?
木星の特徴である大赤斑が急速に縮小している。このままのペースでいけば近いうちに消滅してしまうかもしれない。
大赤斑は木星大気の巨大な渦である。1665年にカッシーニが発見した。少なくとも300年以上に渡って木星に存在していることになる。
19世紀代後半の観測では、大赤斑の直径は約4万キロメートルであったと推定される。地球が横に3つ並ぶサイズだ。
20世紀後半のボイジャー1号、ボイジャー2号による観測では2万3000キロメートル、ハッブル宇宙望遠鏡による1995年の観測では2万1000キロメートルであることが分かった。
100年間で半分近くに縮小したのである。
上から1995年、2009年、2014年に撮影した画像。大赤斑の縮小が分かる。
出展:Hubble Shows that Jupiter's Great Red Spot Is Smaller than Ever Seen Before
さらに2009年の観測では1万8000キロメートルになり、ついに2万キロメートルを割ってしまったのである。
2012年以降は、1年間で930キロメートルずつ縮小が続いており、形も楕円から真円に近付いている。
木星の表面で発生した小さい渦が大赤斑に吸収され、内部構造が変化したために縮小が始まったらしい。
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参考文献・サイト
Hubble Shows that Jupiter's Great Red Spot Is Smaller than Ever Seen Before
2015/08/09