惑星現象(視運動)を語る。
地球も他の惑星も太陽を公転している。
このため、地球から見た太陽と惑星の位置関係は刻々と変化する。
また位置関係によって惑星の見かけの動きも影響を受ける。
太陽と惑星の位置関係や惑星の見かけの動きを惑星現象と呼ぶ。
視運動という場合もある。
太陽と外惑星の位置関係(衝、合、西矩、東矩)
太陽と外惑星の位置関係には、衝、合、西矩、東矩がある。
衝
外惑星が太陽の正反対に位置した状態が衝である。
衝のとき、外惑星を真夜中に南中する。
日没と同時に昇り、日の出とともに沈むので、一晩中観測することができる。
合
外惑星が太陽の向こう側に位置した状態が合である。
合のときは、外惑星を観測することができない。
矩
外惑星が太陽と直角方向に位置した状態が矩である。
太陽が南中したとき、外惑星が真西にあれば西矩である。
同様に、真東にあれば東矩となる。
惑星の位置関係を示す図では、右側が西矩となる。
通常の地図では右が東であるため、西矩・東矩の位置を勘違いしやすい。
太陽が南中したとき、外惑星が西にあるのか、東にあるのかを思い出せば混乱はない。
衝、合、矩の覚え方
衝、合、矩は紛らわしいので、次のように覚えるとよい。
位置関係 | 覚え方 |
衝 | 衝突という言葉があるように「衝」には「突き当たる」「行き着く」という意味がある。 これ以上太陽から離れない位置まで行き着いたので「衝」である。 |
合 | 太陽の方向と合致しているから「合」である。 |
矩 | 矩形という言葉があるように「矩」には「角」「直角」という意味がある。惑星が太陽と直角の方向にあるから「矩」である。 |
太陽と内惑星の位置関係(内合、外合、西方・東方最大離角)
太陽と内惑星の位置関係には、内合、合、西方最大離角、東方最大離角がある。
外合
内惑星が太陽の向こう側に位置した状態が外合である。
外合のときは、内惑星を観測することができない。
内合
内惑星が太陽の手前側に位置した状態が内合である。
内惑星は影の部分を地球に向けているので、内合のときに内惑星を観測することはできない。
最大離角
内惑星が太陽から最も離れた状態が最大離角である。
太陽が南中したとき、内惑星が西側にあれば西方最大離角である。
同様に、東側にあれば東方最大離角となる。
西方最大離角のとき、日の出前に内惑星が高く昇るので観測の好機となる。
東方最大離角のときは、日没後に内惑星が高い位置にあるので観測の好機となる。
惑星の位置関係を示す図では、右側が西方最大離角度となる。
通常の地図では右が東であるため、西方最大離角度・東方最大離角度の位置を勘違いしやすい。
太陽が南中したとき、内惑星が西にあるのか、東にあるのかを思い出せば混乱はない。
惑星の見かけの動き
惑星の見かけの動きには、順行、逆行、留がある。
惑星は星座の中を西から東へ少しずつ移動していく。
この動きを順行という。
ところが、ときどき逆方向(東→西)へ動くことがある。
これを逆行という。
順行から逆行へ移るとき、または逆行からへ順行移るときを留という。
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参考文献・サイト
2008/03/19