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縞状鉄鉱層を語る。

トップページ地球科学の目次地球の地質年代先カンブリア代縞状鉄鉱層

縞状鉄鉱層とは

鉄鉱石は、製鉄の原料である。
鉄鉱石の多くは、地中の鉄鉱層から採掘される。
鉄鉱層には、縞模様が付いているものが多い。



縞模様が付いた鉄鉱層を縞状鉄鉱層という。
縞状鉄鉱床という場合もある。




縞状鉄鉱層の起源

地球が出来て間もなくすると、水蒸気が凝結し海洋が誕生した。
地中の鉄は、イオンとなって海水中に溶けていた。



27億年前になると、シアノバクテリアが発生し光合成を始めた。
この作用で、海水中に大量の酸素が供給されていった。



27億年前になると、酸素の量は十分に増えた。
海中の酸素は鉄イオンと反応し、酸化鉄となって海底に堆積した。



これが縞状鉄鉱層となった。
1億年ほどの期間で、海水中の鉄イオンがすべて酸化されてしまったため、縞状鉄鉱層の生成は完了した。



縞状鉄鉱層の縞模様は、酸化鉄と二酸化ケイ素が交互に堆積しているからである。
このシマシマ模様が出来た理由は、分かっていない。
光合成の季節変化による影響という仮説がある。



先カンブリア代も終わりに近づくと、地球全体が寒冷化し海洋まで凍結した。
この状態をスノーボールアースという。



スノーボールアースの時代には、海洋は氷に閉ざされたため光合成が行われなかった。
このため、海中は無酸素状態になった。
一方で海底からは、少しずつ鉄イオンが供給されるので、海水中の鉄イオンが増加した。



スノーボールアースの時代が終わる(7億年前)と、再び光合成が行われ海水中の酸素が増加し、海中の鉄イオンと結合した。
こうして酸化鉄が海底に堆積し、縞状鉄鉱層が形成された。



縞状鉄鉱層は主に、20億年前と7億年前の2回生成されたことになる。

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参考文献・サイト

マーシャ・ビョーネルード「岩石から読み取る地球の自叙伝」日経BP社,2007

2008/03/12



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