ホーキング織野の

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内核と外核を語る。

トップページ地球科学の目次地球の内部構造内核と外核

内核、外核とは

地球は外側から地殻マントル、核で構成されている。
これは、卵の殻・白身・黄身の三層をイメージすると理解しやすい。



地球の中心部を占めるのが核である。
岩石がケイ素を主成分としているのに対し、核は鉄やニッケルなどの金属から出来ている。



核は外側が液体で、内側が固体である。
外側を外核内側を内核という。




内核、外核の性質

内核、外核はこのようにできた。

46億年前、地球は高温のドロドロの火の玉として誕生した。
軽いケイ素は表面に浮かび上がり、鉄やニッケルは中心に沈み込んだ。
このため地球は、中心が鉄やニッケル、外側がケイ素という層構造を持つようになった。



中心の鉄やニッケルが、核である。
地球誕生の時点で核はすべて液体であった。



やがて地球は外側から少しずつ冷めた。
このため、外側が地殻になった。



地球は少しずつ熱を失い、核も冷めてきた。
核も温度が下がると、圧力の高い中心部から結晶化が進む。
圧力が高いほど、結晶化が行われやすいからである。

こうして、核は液体の外核と固体の内核に分離した。



地球は長時間をかけて少しずつ冷めているので、現在でも核の結晶化は進んでいる。
このため、内核はゆっくりと大きくなっている。
外核は少しずつ薄くなっていき、やがて、核はすべて固体になってしまうだろう。




内核、外核と地震波

地震波にはP波とS波がある。
P波は縦波なので液体中も伝わるが、S波は横波なので液体を通過できない。



地震波を観測すると、P波は外核に進入できるがS波は外核に入れないことがわかる。
このことから外核が液体であることが発見された。



外核に進入すると、P波のスピードが落ちる。
つまり、マントルと外核の境界面を通過すると地震波のスピードが不連続に変化するのだ。



地震波のスピードが不連続になる面を不連続面という。
マントルと外核の間の不連続面は、グーテンベルク不連続面という。



外核と内核の境界にも不連続面が存在する。
これをレーマン不連続面という。



なお、不連続面はモホロビチッチ不連続面が有名である。
モホロビチッチ不連続面はマントルと地殻の境界に存在する。




ダイナモ効果

液体の外核は熱のため対流している。
鉄が対流しているため、電流が円状に流れていることになる。
この影響で磁場が発生し、地磁気となる。



このような地磁気の発生のメカニズムをダイナモ効果という。



核がすべて結晶化すればダイナモ効果は発生しない。
つまり、地磁気は失われるのである。



例えば、火星の核はすべて結晶化しているので、火星に地磁気はない。
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内核、外核の発見の歴史

20世紀初頭から核は液体と考えられてきたが、1926年に地震波を調べたジェフリースによって確定した。
1936年になるとレーマンが核が内核と外核の二層になっていることを突き止めた。その後ブレンによって内核が固体であることが証明された。

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参考文献・サイト

地球惑星物理科学
松井孝典「地球=誕生と進化の謎」講談社現代新書,1990

2008/02/16
2012/10/31



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