分光連星を語る。
分光連星とは
分光連星は望遠鏡を使っても二つの星に分離できないが、スペクトル観測によって確認できる連星である。
これに対し、望遠鏡で分離できるタイプを実視連星という。
分光連星の発見法
分光とは
プリズムに太陽の光を通すと七色に分解する。
これと同様に恒星の光もプリズムで分解することが可能だ。このような光の分解を分光という。
分解で得られる光のパターンをスペクトルと呼ぶ。
太陽光で言えば、スペクトルは虹の模様となって現れる。
スペクトルをよく見ると、ところどころにより明るい輝線と黒い暗線がある。
輝線も暗線も恒星の元素によって決まる。
はるか遠方の恒星の成分が分かるのは、スペクトルの観測で輝線や暗線を調べるからなのだ。
ドプラー効果と分光連星
もし、輝線や暗線の位置が本来の元素の位置からずれていたら、それはドプラー効果の表れだ。
恒星が地球に近づくように動いていれば波長は縮まり青に近くなる。
反対に地球から遠ざかるように動けば、波長が延びるので赤に近づく。
もし、波長から近づくものと遠ざかるものが確認されたら、それは連星系だ。
互いに回りあっているので、一方が地球に近づくとき、他方は遠ざかるのである。
このように分光観測によるスペクトル分析によって、連星であることが分かるものが分光連星だ。
分光連星の例
スピカ
主星と伴星は実視連星であるが、主星は4重の分光連星である。
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カペラ
2つの黄色巨星からなる分光連星で、104日周期で公転している。
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参考文献・サイト
2015/09/23