バーナード星を語る。
バーナード星とは
バーナード星は、太陽系に2番目に近い恒星である。
アメリカの天文学者バーナードによって、1916年に発見された。
太陽系からバーナード星までの距離は5.9光年と非常に近いが、実視等級は9.5等であるため肉眼では見えない。
M5型スペクトルの赤色矮星である。
バーナード星の特色
固有運動
バーナード星の特色は固有運動の大きさである。
恒星は宇宙空間に静止しているのではない。
それぞれ独自のスピードを持って、宇宙空間を移動しているのである。
これを固有運動という。
バーナード星の視線速度は秒速110kmもある。
固有運動のため、天球上を1年間で10秒以上も移動する。
(この場合の「秒」は角度の単位、1秒は3600分の1度)
バーナード星は太陽系に近づきつつある。
西暦1万1800年には、3.8光年まで接近することになる。
バーナード星の大きさ
バーナード星は、赤色矮星なので非常に暗く、小さい。
質量は太陽の17%、直径は20%、明るさは0.3%程度である。
太陽の表面温度が6000度であるのに対し、バーナード星の表面温度は3100度と低い。
もし、太陽の代わりにバーナード星を置いたら、地球の表面は凍結してしまうだろう。
フレア
1998年7月、バーナード星で大きなフレアが出現した。
このフレアは1時間以上に渡って観測された。
フレアの温度は8000度と見積もられている。
バーナード星の惑星
1960年代以降、バーナード星が惑星を持つと信じられていた時期があった。
ペーター・カンプは、バーナード星の運動の乱れから、バーナード星は二つの惑星を持っていると主張した。
木星質量の0.7倍、0.5倍の惑星が、それぞれ12年、20年で公転しているというのだ。
その後、ハッブル宇宙望遠鏡でバーナード星を観測したが、木星クラスの惑星は発見できなかった。
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参考文献・サイト
2008/01/19