フォーマルハウトを語る。

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フォーマルハウトとは、どんな星なのか

フォーマルハウトは、みなみのうお座のα星である。
「魚の口」という意味を持つ。

秋の星座の中で、フォーマルハウトは唯一の一等星である。
南中高度も低い(25度程度)なので、あまり目立った存在ではない。

フォーマルハウトはみなみのうお座の東側にある。
出展：IAU

太陽系から25光年の距離にある。

フォーマルハウトは、非常に若い恒星である。
誕生後、2億年程度しか経っていない。
質量が太陽の2倍あるので寿命は10億年くらいだろう。

フォーマルハウトの惑星系

フォーマルハウトの周囲を、巨大なチリの帯がリング状に取り囲んでいる。
チリの帯はフォーマルハウトを中心に130AUから160AUの範囲に広がっている。
惑星形成後の名残と考えられている。

このチリの帯は、太陽系のカイパーベルトに相当するようだ。
岩と氷でできているらしい。

フォーマルハウトの周囲のチリ
中心のフォーマルハウトをマスクで覆って撮影したものだ。
出展：APOD

さらに半径110AUの軌道を872年で公転する惑星も確認されている。
この惑星はフォーマルハウトbと呼ばれている。

フォーマルハウトbは木星の3倍の質量を持つ巨大な惑星だ。
右下の枠の中にフォーマルハウトbが写っている。

フォーマルハウトbはチリの帯の内側のエッジにそって公転しているようだ。
なお、上記の写真は太陽系外惑星を可視光線で撮影した初のケースである。

フォーマルハウトbの想像図
出展：NASA:Hubble Directly Observes a Planet Orbiting Another Star

フォーマルハウトbは、予測よりも明るい。
これはフォーマルハウトbが土星のような環を持っているからだと考えられている。

リング状のチリの中心はフォーマルハウトの位置から20億キロメートルも離れている。
これはフォーマルハウトbが楕円軌道を描いているからだろう。

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