レグルスを語る。
レグルスとは、どんな星なのか
レグルスは、しし座のα星である。
太陽の350倍の光を放っているが、太陽系からの距離が約78光年と遠いため、一等星のなかでは暗い部類に属する。
赤道上の明るい星がレグルスである。
出展:IAU
レグルスの特色
レグルスの特徴は、非常に速い自転速度である。
レグルスは約16時間で自転する。
太陽の自転周期(赤道部)が27日であることからも、レグルスの自転の速さが想像できる。
自転が速いため、レグルスの赤道部の遠心力は大きい。
この影響でレグルスの赤道部は大きく膨らんでいる。
赤道半径は極半径よりも30%も大きいのだ。
もし、レグルスの自転速度があと10%速かったら、遠心力でレグルス自体が分解してしまうだろう。
遠心力の大きさは、レグルス表面の温度や光度の分布にも影響を与えている。
レグルスの極域は、赤道部に比べて5倍も明るく輝いている。
さらに奇妙な組み合わせもある。
本来、自転軸の方向と固有運動の方向は関係が薄い。
しかし、レグルスの場合、自転軸の方向と固有運動の方向がズバリ一致しているのである。
これが偶然の一致なのか、理由があって一致しているのかは不明である。
しし座I矮小銀河とレグルス
しし座Iは82万光年の距離にある矮小銀河である。
レグルスが明るすぎるために、しし座Iは非常に見にくい。
左上の明るい星がレグルスだ。右下にしし座I矮小銀河が写っている。
出展:APOD:Bright Star Regulus near the Leo 1 Dwarf Galaxy
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参考文献・サイト
SolStation.com
NSF:Portrait of a Star on the Edge
APOD:Bright Star Regulus near the Leo 1 Dwarf Galaxy
2008/03/04
2010/05/19