ホーキング織野の

サラリーマン、宇宙る。

ビッグバンは宇宙のどこで起きたのか?

宇宙原理とビッグバン

最初に、宇宙原理について解説しなくてはならない。



宇宙原理とは「宇宙は均一であり、どの方向も同じように見える」ということである。
狭い範囲でみれば、星団があったり、惑星があったりで、均一とは言えない。
しかし、そのようなローカルな話ではなく、宇宙全体を見渡してみると、どの方向もムラがなく均一なのである。



均一なので宇宙には、特別な場所がない。
どこも同じように平凡なのだ。



「特別な場所がない」とは、「宇宙には中心がない」「宇宙には果てがない」ことを意味している。
中心も、果ても特別な存在だからである。



140億年前にビッグバンが起こった。
ビッグバンを起点に宇宙が膨張しているので、ビッグバンの場所が宇宙の中心だと思いたくなる。
しかし、宇宙原理により宇宙には中心がない。



宇宙全体がビッグバンを起こした

ビッグバンのとき、宇宙は点でしかなかった。
この点が宇宙のすべてなので、点には内側しかない。
点には外側がないのだ。



ビッグバンの点が膨張して現在の宇宙になった。
ビッグバン以後、宇宙のすべての場所が均等に膨張しているのだ。
だからビッグバンは宇宙のすべての場所で起こったとも言える。



実際に、遠方の銀河を観測すると、それらは地球から遠いほど速く遠ざかっている。
(ハッブルの法則)
このため、地球を中心にして宇宙が膨張しているように見えるのだ。
これは、地球が宇宙の中心であることの現れではない。



仮に50億光年離れた天体から宇宙を観測しても、その天体を中心にして宇宙が膨張しているように見えるだろう。



宇宙は均一なので、宇宙はどこも同じように膨張している。
このため、どの場所もそこが宇宙の中心のように見えてしまう。
しかし、これは「見えるだけ」であって実際の中心ではないのである。



なお、我々の銀河系は、おとめ座銀河団の方向へと向かっている。
これは地球から見て、おとめ座銀河団がより宇宙の外に近いことを意味しているのではない。



銀河は互いに引力を及ぼしあっている。
おとめ座銀河団の引力の作用を受けて、銀河系は、おとめ座銀河団の方向へと引かれているのである。



宇宙のスケールから見れば、おとめ座銀河団は近すぎるので、宇宙膨張による後退速度は大きくない。
このため引力の作用の方が、顕著に現れるのだ。

くどいようだが、これは引力の話であって、ビッグバンの影響ではない。

次のQ&A
天文・宇宙のQ&A 目次
このページのTOPへ




スポンサーリンク

 

2008/04/30
2016/04/03



スポンサーリンク

Amazon.co.jpアソシエイト



スポンサーリンク

Amazon.co.jpアソシエイト