月面発光現象(LTP)を語る。
月面発光現象とは
時として、月面の一点が突如として輝く現象が目撃されることがある。
これがLTP(月面発光現象:Lunar Transient Phenomena)だ。
月面発光現象は数秒間の現象だが、なかには数時間継続したケースもある。
目撃記録は、過去1000年にも遡る。
原因として考えられるのは、月内部からのガスの噴出、または流星体の衝突だ。
流星群の時期になると月面発光現象が増加する傾向がある。
地球は大気を持つでの流星体が大気に突入すると、空気を圧縮して加熱される。これが流星だ。
地球には大気があるので流星体のほとんどが燃えてしまって地上には届かない。
一方、月には空気がない。流星体は燃えることも、減速することもなく月面に衝突する。
そのエネルギーのため仮に10センチメートル程度の流星体であっても、大爆発を起こす。
これを地球から見たときに月面発光現象になるのだ。
望遠鏡と高感度ビデオを組み合わせた観測によると、6等級未満、つまり肉眼では見えない明るさの月面発光現象も多いことが分かった。
月面発光現象の場所を調べると、特定のクレーター付近で多いことが分かる。
流星体が特定の場所を選ぶことはないので、月面発光現象の一部は月の地下からのガスの放出だと考えられている。
NASAは、月面発光現象をビデオで撮影しており、その数は年間100件程度を発表している。
将来、月に基地を建設した場合、隕石の落下がどの程度の確率なのかを今のうちから知っておく必要があるからである。
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参考文献・サイト
An Explosion on the Moon
Lunar Transient Phenomena
2014/03/23