流星を語る。
流星とは
宇宙空間にある微小な物質が、大気圏に突入して発光する現象を流星という。
惑星や衛星、彗星は天体を指す言葉であるが、流星は大気圏内での現象を指す言葉である。
流星の元になる微小な物質を流星物質という。
流星物質は、彗星からこぼれ落ちた塵であり、太陽系内の空間を公転している。
流星が発光する原理
大気圏に突入した流星物質が、空気との摩擦で発熱するという説明を時々見かけるが、これは誤りである。
突入した流星物質は、高速で大気の分子に衝突する。
この衝突の影響で流星物質は非常に高温になり分解される。
流星物質から分解された原子・分子や衝突経路にあった空気の原子・分子は衝突のエネルギーを受けて励起される。
(エネルギーを含んだ状態になる)
励起状態から電子が基底状態に戻るとき、差分のエネルギーが光となって放出される。
(含んでいたエネルギーを光として吐き出す)
流星の光を分光観測することによって、鉄やマグネシウム、酸素、窒素が光を放っていることが確認できる。
流星は昼間も出現している。
しかし、空が明るすぎるため眼視観測は、火球などの例外を除いて不可能である。
このため、昼間の流星は電波による観測が主になる。
毎年、決まった時期になると流星が増える現象がある。
この現象を流星群という。
流星の関連ネタ
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参考文献・サイト
Solar System Exploration:Meteoroids
日本流星研究会
International Meteor Organization
The American Meteor Society
流星物理教室
2008/05/12