惑星の観測を語る。
惑星が観測できる時期は?
惑星は星座早見に載っていない
惑星の位置や観測シーズンは天文年鑑で確認する。
私(このサイトの管理人:織野)が小学校の頃、星座早見盤をくまなく探しても惑星がまったく見つからないので不思議に思ったことがあった。
惑星は恒星の間を動いていき位置が変わるので、星座早見盤や星図に印刷しておくことができないのだ。
このように惑星は位置を変えていく。
一年の中で、観測の好機と向かない時期があるから、毎年・毎月の情報は天文年鑑や天文ガイドで調べるのである。
内惑星の観測
水星と金星は日没後や日の出前しか観測できない。
地球よりも内側の軌道を公転しているため、太陽から大きく離れないからだ。
このため、夜中に観ることができない。
太陽に近すぎてもまぶしくて見えないので、最大離角の頃が見ごろである。
水星も金星も最大離角は西方最大離角と東方最大離角がある。
水星の観測
水星の最大離角は約22度なので、日の出時や日没時にそれほど天高くならない。
水星を観るチャンスは限られているので、コペルニクスは生涯に一度も水星を観ていないという逸話もあるくらいだ。
水星は88日間で公転するので、一年で西方最大離角と東方最大離角がそれぞれ3回程度発生する。
金星の観測
金星の最大離角は約46度もあり、非常に明るく目につくので観測しやすい。
あまりの明るさに暗い環境であれば金星の光で地上に影ができるとの報告もある。
地球と金星の運動のめぐり合わせによって、最大離角がない年もある。
(例えば2016年)
外惑星の観測
内惑星と違って外惑星は太陽の正反対に来る。
正反対に来たタイミングを衝(しょう)という。
衝のころの惑星は地球に近いため観測の好機となる。
火星の観測
火星は2年2か月毎に衝となる。
火星の軌道は極端な楕円だから、火星が太陽に近いところで衝となれば大接近、遠いところで衝となれば小接近である。
木星の観測
木星は見やすい惑星である。
連続して観測すると4大衛星が位置を変えていくことが確認できる。
近年では、大赤斑の縮小が気になるところだ。
土星の観測
土星の見どころはリングだ。
土星は約30年で公転する。
この間、地球から見た輪の傾きが変化する。
公転周期の丁度半分の15年に一度、地球は輪を真横から見ることになる。
このため輪が消失したように見える。
スポンサーリンク
参考文献・サイト
How to observe the planets
国立天文台
2016/09/17