CST-100を語る。
CST-100とは
CST-100は、ボーイング社が開発する低軌道への輸送用の宇宙船である。
最大7名のクルーを乗せて、国際宇宙ステーションへの往復の他、ビゲロー・エアロスペースの商業宇宙ステーションへの輸送も視野に入れている。
2011年にスペースシャトルが廃止されて以後、NASAは国際宇宙ステーションへのクルーの輸送をロシアのソユーズに頼っていた。
この状況から抜けだすため、NASAは商業有人宇宙輸送開発(CCDe)というプログラムを発足させ、民間にクルー輸送用の宇宙船の開発と輸送のサービスを委託したのだ。
2014年に、ボーイング社のCST-100とスペースX社のドラゴンが正式にCCDeに選定された。
両社とも2017年までの打ち上げを目指している。
CST-100は10回までの再利用を可能にしており、1回のミッションで最大7か月間地球軌道上に留まることができる。
その外観はロッキード・マーティンが開発中のオリオンと同様のカプセル型だ。
CST-100は、アトラスV、デルタIV、ファルコン9など複数種類のロケットでの打ち上げが可能となる。
CST-100は、ヒューストン・プロダクト・サポートセンターで設計され、ケネディ宇宙センターで製造される。
ボーイング社はNASAからの委託で、すでにCST-100の製造を開始した。
機体は合計3機で2016年の緊急脱出のテスト、2017年前半の無人飛行テスト、後半のISSへの有人飛行に使用される。
地表100キロメートル以上を宇宙と考え、この高さをカルマン境界という。カルマン境界は宇宙と地球との境界面なのだ。
CST-100の「100」はカルマン境界を意味している。
CST-100のプロモーション
ボーイング社によるCST-100のプロモーション
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参考文献・サイト
NASA Chooses American Companies to Transport U.S. Astronauts to International Space Station
Boeing
Commercial Crew and Cargo Program
2014/09/28
2015/06/06