オリオン宇宙船のテストフライト(EFT-1)を語る。
NASAの次期有人宇宙船がオリオン宇宙船である。
地球低軌道を超えて小惑星や火星を目指す有人ミッションに利用される計画だ。
オリオン宇宙船は、NASAとの契約でロッキードマーチン社が開発する。
オリオン宇宙船を宇宙空間に打ち上げる初の無人テストが2014年12月5日に実施された。
このテストをEFT-1(Exploration Flight Test 1)という。
耐熱シールド、姿勢制御、クルーの安全性、パラシュートの動作の確認や評価がEFT-1の目的だ。
EFT-1では、オリオン宇宙船は4時間半かけて地球を2周し、太平洋に着水した。
軌道の高度は約5800キロメートル、これは国際宇宙ステーションの軌道の約15倍だ。
これほどの高度から帰還する場合、大気圏への再突入のスピードは秒速9000メートルにも達する。
このときオリオン宇宙船は2000度の高温にさらさる。
アポロ計画が終了してからの有人ミッションは、地球低軌道に限られていた。
スペースシャトルや国際宇宙ステーションがその例である。
有人ミッション用の宇宙船が地球低軌道を超えるのは、1972年のアポロ17号以来42年ぶりのことである。
EFT-1では、オリオン宇宙船はデルタIVヘビーロケットで打ち上げられた。
将来の本格ミッションでは、さらに遠方に送り出す能力を得るためにスペース・ロンチ・システムが利用される予定だ。
スペース・ロンチ・システムは、現在、開発中である。
スポンサーリンク
参考文献・サイト
2014/11/08
2014/12/06