M4(メシエ4)/さそり座の球状星団を語る。
M4は、さそり座にある大きな球状星団だ。
アンタレスから西方向に1度しか離れていない。
実視等級は6.4等であり、球状星団としては明るい部類であり、小口径の望遠鏡でも楽に確認できる。
M103散開星団
出展:APOD
M4は個々の星を分解することができた最初の球状星団でもある。
球状星団は銀河系を球殻状に取り巻いているので、地球からの距離はみな遠い。
M4までの距離は7200光年と考えられてるが、これは球状星団としては非常に近い。
太陽系に最も近い球状星団ではないかと考えられている。
M4の内部で非常に早い周期のパルサーや白色矮星、43個の変光星が発見されている。
特に銀河系最古の白色矮星が、M4の中で発見されている。
その年齢は120〜130億年程度だ。
白色矮星の初期の表面温度や冷えていくスピードは、理論的に把握されている。
観測によって、現在の白色矮星の表面温度が分かれば、理論と照合し白色矮星になってから現在までの時間を推定できるのである。
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参考文献・サイト
SEDS:THE MESSIER CATALOG
Hubble Uncovers Oldest "Clocks" in Space to Read Age of Universe
APOD:M4: The Closest Known Globular Cluster
2007/08/24
2009/12/07