ふくろう星雲/M97(メシエ97)を語る。
ふくろう星雲M97
出展:starryskies
M97/ふくろう星雲は、おおぐま座のベータ星から約2度南西にある惑星状星雲である。
二つの円形のマークが目玉を連想させるため、ふくろう星雲の別名を持つ。
M97はメシエカタログの中でも、比較的見にくい部類の星雲だ。
9.8等程度の光度を持つ。
M97は、ガス星雲内部に緑色のスペクトルを持っている。
球状(または円筒形状)に分布したガス星雲の中で、物質量の少ないエリアがふくろうの目に相当する。
M97を構成しているガス星雲は、全体として電離している量が少ない。
このためM97は暗いのだ。
M97のガス星雲の質量は太陽の15%程度である。
一方で、中心の白色矮星の質量は太陽の70%程度である。
M97までの距離は、はっきりしていない。
見積もり値は研究者によってバラバラで、1300光年から1万2000光年の範囲で10倍程度も開きがある。
M97は、1781年2月にメシャンに発見され、その年のメシエカタログに収載された。
メシエは同時にM108をM109を発見している。
しかし、なぜか1781年のメシエカタログには、M108をM109が記載されなかった。
ハーシェルがM97を惑星状星雲と見なしたのは1844年である。
ロス卿によって、ふくろう星雲[Owl Nebula]というニックネームが与えられたのは、4年後の1848年である。
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参考文献・サイト
SEDS:THE MESSIER CATALOG
APOD:M97: The Owl Nebula
2007/08/24
2009/12/08