ホーキング織野の

サラリーマン、宇宙る。

元素は、どのように誕生したのか?

元素とは

物質の根源となる粒子を元素という。
約120程度の元素が知られている。
地球も人間の体も、身の回りのものもすべて元素から出来ている。



この世界の中のある物質の種類は、数限りない。
無限と言ってもいいくらいだ。



しかし、この無数な種類の物質も、わずか約120程度の元素の組み合わせによって成り立っている。
どんなに物質の種類が多くても、それらを形作っている元素の数は約120程度しかないのだ。



しかし、宇宙が誕生したとき、元素は水素しかなかった。



核融合反応で元素が変わる

水素から恒星が生まれ、恒星の進化に伴って、他の元素が作られていったのだ。



元素が発見された当初、元素は変わらないものと考えたれた。
ところが研究が進むにつれ、元素は他の元素へ変化することが分かったのだ。



ウラン(92番元素)に中性子を衝突させると、二つの元素に分裂する。
このときに生じるエネルギーを利用したものが原子力発電であり、原子爆弾である。
(正確にはウラン235)



このように元素は二つに分裂することがあるが、反対に複数の元素から1つの元素が融合されることもある。
例えば、4つの水素が融合し1つのヘリウム(2番元素)が生成される。



これを水素核融合反応という。
水素核融合反応に伴って膨大なエネルギーが放出される。
太陽の熱と光のエネルギー源は、この水素核融合反応である。



重い元素は恒星で作られた

宇宙はビッグバンによって誕生した。



ビッグバン後に作られた元素は水素であった。
水素ガス(水素の元素で出来ている)が重力で集まり、原始星となった。



集まったガスの量が大きいと、原始星の中心部の圧力が高まり、温度が上昇する。
このため、水素核融合反応が起こり、原始星主系列星として輝きだす。



水素核融合反応の結果、恒星の中心には、ヘリウムが溜まっていく。
恒星のサイズが大きい場合、ヘリウムが反応して、さらに重い元素へと変化が進む。
最初に集まった水素ガスの質量が多いほど、その恒星の内部ではより重い元素が生成される。



元素の中で、鉄が最も安定した元素である。
質量の大きい恒星の中で、重い元素が生成されるが、鉄よりも重い元素は生成されない。



やがて恒星は、超新星となって爆発を起こす。
超新星爆発の勢いはすさまじい。
爆発の衝撃で、元素同士が融合され、鉄以上に重い元素が生成される。



この超新星爆発によって、各元素が宇宙空間へと撒き散らされる。



撒き散らされた物質を材料にして、新たな恒星や惑星が生まれるのだ。



水素以外の元素は、恒星の一生の中から生まれてきたものなのだ。
人間の体を含めて、身の回りのすべてのものは、かつては恒星の一部で輝いたことがあるということである。

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2008/02/22
2016/04/01



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