準惑星を語る。
準惑星とは
準惑星の分類
準惑星はIAUの総会で、惑星の定義とともに決定した太陽系内の天体の分類の一つである。
惑星とは認められないが、球形で太陽を回っている天体を意味している。
2006年8月、IAUの総会で惑星の定義が決議された。
冥王星はこの定義に適合できなかったので惑星として分類されなくなったのだ。
この決議では同時に準惑星[dwarf planet]と太陽系小天体[Small Solar-System Bodies]が新たなカテゴリーとして定義された。
冥王星は新たに準惑星として分類されることになったのだ。
惑星の定義が決議された直後から、dwarf planetの日本語名が国内で議論された。
当初は矮惑星が仮訳として使用されたが、日本学術会議の太陽系天体の名称等に関する小検討委員会は、dwarf planetの日本語名を「準惑星」に変更すると発表した。
IAUが、惑星の定義を決議した時点で、準惑星に分類された天体は以下の3つであった。
天体名 | 分類 | サイズ |
冥王星 | 冥王星族 | 2306±20 |
エリス | 散乱ディスク天体 | 2400±100 |
ケレス | 小惑星 | 975×909 |
上表の冥王星、エリス、ケレスは性質や成り立ちがまるで異なる。
これらが準惑星という一つのカテゴリーにまとめられることへの疑問もある。
冥王星型天体
準惑星のうち、太陽系外縁天体に属する天体を冥王星型天体という。
名称が似ているが、冥王星型天体と冥王星族は別モノである。
準惑星の例
冥王星
冥王星は1930年に第9惑星として発見されたカイパーベルト天体である。準惑星の第一期生として、2006年8月24日に準惑星に分類された。
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エリス
エリスは2005年に過去の写真に写っていることから発見された。準惑星の第一期生として、2006年8月24日に準惑星に分類された。
発見当初、冥王星よりも大きいことから第10惑星と考えられたが、エリスの発見から惑星の定義の議論が活発になり準惑星に分類された。
エリスは散乱ディスク天体である。
衛星ディスノミアを持つ。
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ケレス
ケレスは1801年に発見された小惑星の第一号である。準惑星の第一期生として、2006年8月24日に準惑星に分類された。
メインベルトの小惑星である。
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マケマケ
マケマケは2005年に発見され、準惑星の第2期生として、2008年7月19日に準惑星に分類された。
キュビワノ族である。
ハウメア
準惑星の第3期生として、2008年9月17日に準惑星に分類された。
キュビワノ族である。
ヒイアカ、ナマカと呼ばれる二つの衛星を持つ。
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参考文献・サイト
IAU
News Release - IAU0603: IAU 2006 General Assembly: Result of the IAU Resolution votes
News Release - IAU0806: Fourth dwarf planet named Makemake
News Release - IAU0807: IAU names fifth dwarf planet Haumea
2008/11/30
2015/05/12