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太陽黒点を語る。

トップページ太陽系の目次太陽太陽黒点

太陽黒点とは

太陽の表面にポツポツと観測される黒色の点を太陽黒点、または単に黒点という。
大きな黒点になると、肉眼でも確認することができる。
このような黒点を特に「肉眼黒点」と呼ぶ。

太陽黒点
太陽黒点
出展:NASA:Solar Physics





太陽黒点の温度

太陽黒点も光を放っているが、周囲の光に比較して弱いため黒く見えるのだ。
太陽黒点の温度も低い。
光球の温度は6000度であるが、太陽黒点の温度は4000度である。




暗部と半暗部

太陽黒点は暗部と半暗部の2つの領域から構成される。
太陽黒点の中央部が暗部、その周囲が半暗部である。
小型の太陽黒点では、暗部しか持たない。

太陽黒点の暗部と半暗部
太陽黒点の暗部と半暗部
出展:Eastbay Astronomical Society



ウィルソン効果

太陽の自転に伴って、太陽黒点は太陽の縁へ近づいていく。
すると、太陽黒点の暗部が見えにくくなって半暗部のみが目立つようになる。
この現象をウィルソン効果と呼ぶ。



太陽黒点は太陽表面でクレーターの様に凹面になっている。
凹面の底部が暗部に相当する。
太陽黒点が太陽の縁に近づくと、凹面の底部が見にくくなる。
これがウィルソン効果のメカニズムである。




太陽黒点の特色

黒点群

個々の黒点は新たに生まれ成長し、やがて衰退し消滅する。
太陽黒点は単独で生まれ、暗部しか持たないが、成長するにつれ半暗部を持つようになる。
同時に周囲に複数の黒点を持つようになる。
これが黒点群だ。



本来、複数の太陽黒点のグループを黒点群と呼んだが、単独の太陽黒点も黒点群と呼ぶ。
大きな黒点群は東西方向に連なり、東側・西側それぞれに中心となる大きな黒点を持つ傾向がある。
このような黒点群を双極性黒点群と呼ぶ。




ウォルフ黒点相対度数

太陽の活動の度合いは太陽黒点の量によって表すことができる。
活発なときは太陽黒点も多い。
このような理由から活動の度合いを表すために、太陽黒点の量を元に算出した数値をウォルフ黒点相対度数という。



ウォルフ黒点相対度数を長期に記録すると、太陽黒点は11年を周期に増減していることが分かる。
これを太陽活動周期という。
太陽活動周期のピーク時には太陽黒点だけでなく、フレアプロミネンスコロナ質量放出[CME]も盛んになる。
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マウンダー極小期

太陽活動周期とは別に、長期間に渡って極めて太陽が不活発であった時期がかつてあった。
1640年代から1710年代からまでの約70年間は、太陽黒点がほとんど観測されなかった。
この期間をマウンダー極小期という。
研究者マウンダーの名に由来する。



17世紀後半はヨーロッパが異常な寒波に襲われた時期と一致する。
太陽活動がこの時期の気候に影響した可能性が疑われている。
[..さらに詳しく見る..]

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参考文献・サイト

Solar Physics
The Nine Planets
Eastbay Astronomical Society
World Book at NASA:Sun
Imagine the Universe!:The Sun

2009/05/10



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