こじし座を語る。
こじし座とは
「こじし」とは「小獅子」の意味である。
こじし座は、春の星座である。
しし座のすぐ北にあるが、暗い星ばかりなので非常に見にくい。
こじし座は、ポーランドの天文学者ヘベリウスによって設定された10星座のうちの一つである。
10星座のうち、こじし座を含む7星座が現在の88星座に引き継がれている。
こじし座にはα(アルファ)星がない
全天の88星座の中でα(アルファ)星がない星座が4つある。
こじし座はその一つだ。
恒星を表すのに、α(アルファ)、β(ベータ)、γ(ガンマ)・・・といったギリシア語を利用する。これをバイエル符号という。
17世紀にバイエルが全天星図(ウラノメトリア)を発行した。
このとき星座ごとに明るさの順でアルファ、ベータ、ガンマとギリシャ文字を与えたことが始まりだ。
その後、新たな星座が考案されたときも、ウラノメトリアを真似てバイエル符号が振られるようになった。
ヘベリウスがこじし座を設定した後、フランシス・ベイリーがこじし座を収録した星図を発行した。
この星図のなかで、こじし座で最も明る星(46番星)にはバイエル符号が与えられていない。
しかし、二番目に明るい星にはβが当てられている。
どうやら、α(アルファ)を振り忘れたまま、フランシス・ベイリーが星図を発行してしまったことがこじし座にアルファ星がないことの原因のようだ。
こじし座は暗い星ばかりである。
バイエル符号を持つ星はベータ星しかない。
こじし座の主な恒星
こじし座46 [46 LMi]
こじし座で最も明るい恒星である。
太陽系から98光年の距離にあるK型星である。
こじし座β [β LMi]
こじし座で2番目に明るい恒星である。
太陽系から146光年の距離にあるG型星である。
こじし座21 [21 LMi]
こじし座で3番目に明るい恒星である。
太陽系から91光年の距離にあるA型星である。
こじし座の天体
こじし座R [R LMi]
約372日で6等級から13等級まで変光する、ミラ型の変光星である。
Hanny's Voorwerp
IC 2497の近くにある、謎の天体だ。
従来の銀河にはないタイプである。
オランダの高校教師Hanny氏によって2007年に発見された。
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参考文献・サイト
Constellations
Star Tales
Astronomy Picture of the Day
Hanny's Voorwerp
Universe Today
2008/05/26
2015/08/24