エラトステネスが求めた地球の大きさ
どのように地球のサイズを計算したのか?
人類史上初めて、地球の大きさを科学的に見積もった人物が、アレキサンドリアに住むエラトステネスである。
紀元前230年頃のことである。
夏至の日の太陽高度がヒント
あるとき、エラトステネスは「シエネの町では夏至の日の正午、地上の影が消え、深い井戸の底にも日光が届く」という話を聞いた。
これは夏至の日の正午に太陽が真上に来るためだ。
ところがシエネの真北にあるアレキサンドリアで夏至の日の正午に太陽の位置を測定すると、天頂から7.2度ずれていた。
太陽光線が真上から来ないので、アレキサンドリアでは地上の影が消えなかった。
同じ日の同じ時刻(夏至の正午)、シエネでは太陽が真上に来るが、アレキサンドリアでは真上に来ない。
太陽は7.2度ほど、天頂からずれて南中した。
このことからエラトステネスは、地球は平面ではないと直感した。
シエネはアレキサンドリアの真南にある。
距離は5000スタジア(約925km)だ。
シエネとアレキサンドリアが離れていたとしても、地球が平面だったら、シエネでもアレキサンドリアでも太陽は天頂に来るはずだ。
ところが、シエネとアレキサンドリアで太陽の位置がずれている。
これは地球の表面が球面であると考えれば説明がつく。
7.2度のずれが、地球が丸いことの証拠であると確信した。
エラトステネスはこれを利用して、地球の半径を見積もった。
具体的な計算方法を次のページでみてみよう。
■次のページ:エラトステネスの計算方法は?
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参考文献・サイト
How to measure the size of the Earth
2008/04/26
2016/03/28
2017/05/28