オリオン大星雲/M42(メシエ42)を語る。
特に有名な散光星雲の一つにオリオン座の大星雲(M42)がある。
小口径の望遠鏡でも見やすいため、M42の発見者はハッキリと分かっていない。
恒星は散光星雲の内部で誕生する。
M42の内部でも恒星系が生まれつつあり、塵の円盤を伴った初期の恒星も発見されている。
誕生したばかりの散開星団もM42の内部に潜んでおり、その中の一つがトラペジウムと呼ばれる4重星だ。
トラペジウムは5等級程度だが、絶対等級は3.5等にも達する非常に明るい高温の星なのだ。
トラペジウムの放射によって刺激を受け、M42全体が発光しているのである。
M42の内部では、褐色矮星も多数発見されている。
星間ガスが集まることによって星は誕生する。
星間ガスの質量によって中心部が高温高圧になり、核融合反応が起こって恒星として輝くのだ。
ところが、集まった星間ガスが十分でないとき、質量が足らず核融合反応を起こすことができない。
このような星は恒星のように光を放つことができないのだ。
これが褐色矮星だ。
褐色矮星は可視光では見えないものの、ある程度の温度を持っているため、赤外線を放射するのである。
M42の実際のサイズは33光年もあるらしい。
太陽系からの距離は約1600光年である。
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参考文献・サイト
SEDS:THE MESSIER CATALOG
APOD:Orion Nebula: The Hubble View
2007/08/24