散開星団を語る。
散開星団とは
恒星はガス星雲の中で誕生する。
同じガス星雲から同時に誕生し、ある程度まとまっている星の集団を散開星団という。
誕生後間もないので、散開星団を構成するメンバーは、みな若い星だ。
散開星団は恒星を生み出したガスをまだ身にまとっている場合が多い。
プレアデス星団(M45)がその例である。
散開星団の特色
散開星団を構成する星は、同一の場所で同一の時期に生まれたので、年齢も化学的な組成もみな等しい。
異なるのは、質量のみである。
時間の経過とともに、周囲のガスは逸散し散開星団はバラバラとなる。
太陽もかつては、同時に生まれた仲間の星とともに散開星団を作っていたはずだ。
誕生後、50億年も経過した今となっては、かつての仲間がどこにいるのかは、まったく分からない。
現在までのところ、銀河系内で1000個程度の散開星団が発見されている。
未発見の散開星団も含めると、銀河系全体での散開星団の数は10万個以上あると予測されている。
シャプレーの分類
散開星団の分類法はシャプレーによって考案された。
シャプレー法では、散開星団を密集の度合いによってa〜gの7段階に分類する。
最も密集したタイプがgだ。
なお、シャプレーは散開星団以外にも球状星団の分類方法も考案している。
運動星団
共通の起源を持ち、ほぼ同じ方向に、ほぼ同じ速度で移動する一群の恒星のグループを運動星団という。
運動星団は、本質的に散開星団と同じである。
しかし、天球上に広く分散しているので、まとまった星団とはみなされにくい。
散開星団の代表例
M44/プレセペ星団
出展:NOAO
M44はかに座にある散開星団である。
プレセペ星団ともいう。
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M45/プレアデス星団
M45はおうし座にある散開星団である。
プレアデス星団ともいう。
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M35
M35はふたご座の散開星団である。
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M103
M103はカシオペア座の散開星団である。
実直径は15光年と見られている。
M103は、太陽系から8000光年の距離にある。
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M7
M7はさそり座の散開星団である。
紀元前130年にトレミーが星雲として記録している。
最南のメシエ天体である。
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参考文献・サイト
SEDS:THE MESSIER CATALOG
Open Clusters
2008/09/13