フォボス・グラントを語る。
フォボス・グラントとは
2011年に打ち上げ予定のロシアの火星探査機が、フォボス・グラントだ。
火星の衛星フォボスからのサンプルリターンを目指している。
バイコヌール宇宙基地からソユーズ-2ロケットで打ち上げる。
火星の二つの衛星のうち、大きい方がフォボスだ。
大きい方と言って、最大径で27km程度しかない。
元々は小惑星だったが、火星に接近したときに重力で捕捉されたという考えが有力だ。
フォボスの末路は予測されている。
引力によって徐々に火星に接近しつつある。
やがて、潮汐力によってバラバラに分解されて火星の輪になるだろう。
仮に分解を免れたとしても、火星表面に激突する運命にある。
フォボス・グラントのミッション
フォボス・グラントの開発は2001年に始まり、2004年に基礎設計が完了した。
フォボス・グラントは、フォボスに接触し表面の土壌を採取する。
このサンプルは、カプセルに格納され密封される。
その後フォボス・グラントは、火星を離脱し地球へと向かう。
地球に接近したタイミングでカプセルを射出し大気圏へと突入させる。
フォボス・グラントは、打ち上げからカプセル帰還まで34か月に及ぶミッションなのだ。
なお、フォボス・グラントには、中国の探査機Yinghuo-1が相乗りしている。
フォボス・グラントが、フォボスに接近する前にYinghuo-1が分離し、火星を周回する衛星になる。
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参考文献・サイト
ESA:Phobos-Grunt
The Planetary Society:Missions to Mars
UPI:China-Russia Mars mission set for takeoff
2009/01/27