きりん座を語る。
きりん座は冬の星座であるが、北天にあるため一年を通して見ることができる。
「きりん」とは首の長い動物のキリンのことである。
明るい星がないため、マイナーな存在である。
きりん座は17世紀になって設定された新しい星座だ。
それまで星座のなかった場所に、「せっかくだから」と作った感がある。
きりん座は、バルチウスによって設定された星座のうちの一つである。
バルチウスは当初、旧約聖書の創世記に登場するラクダをヒントにこの星座をらくだ座とした。
ところが、らくだ座のラテン語名がギリシア語のキリンに似ていたことから、きりん座になってしまったらしい。
バルチウスの星座のうち、きりん座を含む4星座が、現在の88星座に引き継がれている。
きりん座の主な恒星
きりん座β [β Cam]
きりん座で最も明るい恒星である。
太陽系から997光年の距離にあるG型星である。
きりん座α [α Cam]
きりん座で2番目に明るい恒星である。
太陽系から6936光年の距離にあるO型星である。
きりん座γ [γ Cam]
きりん座の主な星雲・星団
きりん座にメシエ天体は一つもない。
NGC1501
惑星状星雲である。
NGC1502
散開星団である。
NGC1569
1788年にハーシェルによって発見された銀河系外星雲である。
スターバースト銀河に分類される。
新たな恒星が誕生するスピードは銀河系の100倍と見積もられている。
NGC2403
銀河系外星雲である。
2004年に超新星SN 2004djが出現した。
きりん座のその他の天体
きりん座Z [Z Cam]
矮新星型の変光星である。
きりん座CS [CS Cam]
はくちょう座α型の変光星である。
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参考文献・サイト
Constellations
Star Tales
BBC:Constellations
HubbleSite
Supernova blast bonanza in nearby galaxy
AAVSO
Lonely Galaxy
2008/05/26