海王星の軌道変化(ミグレーション)を語る。
海王星は太陽から30AUの距離にあるが、誕生時の海王星はもっと内側で太陽から20AUの距離にいたとする説がある。
海王星が誕生するとその重力の大きさで周囲の小天体に影響を与える。 この反動で海王星自体も軌道が変化し、だんだんと太陽系の外へと移動していったのだ。
海王星は外側へと移動しながら、付近の小天体の運動を乱して軌道を変化させた。
その影響で小天体の一部が地球や月へ隕石となって降りそそいだのだ。
このような隕石の集中した時期を隕石爆撃期という。
海王星の移動の影響で外側へと追いやられた小天体はオールトの雲となっている。
冥王星の公転周期は海王星と2:3の関係にある。
これは、海王星が3周すると冥王星はちょうど2周することになる。
このような関係が共鳴だ。
共鳴は非常に安定している。
冥王星以外でも、海王星と共鳴関係にあるカイパーベルト天体が多い。
これは海王星が移動しながら、時間をかけてカイパーベルト天体を共鳴関係に巻き込んだからである。
このような惑星の軌道変化をミグレーションと呼ぶ。
近年、太陽系外惑星が多数発見されるようになり、ミグレーションは普遍的な現象であると考えられるようになった。
ただし、太陽系外惑星で確認されているミグレーションは、中心の恒星へ近づくミグレーションである。
中心の恒星へ近づいた結果、ホットジュピターやホットネプシューンが誕生したのである。
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参考文献・サイト
2014/11/03