エディアカラ生物群(動物群)を語る。
エディアカラ生物群の特徴
カンブリア紀になって初めて、殻や骨格を持つ生物が発生する。
これら生物は、化石となって残りやすい。
しかし、それ以前のエディアカラ生物群は殻を持たないため、化石には残りにくい。
エディアカラ生物群の化石
出展:Vendian Animals: Spriggina
「エディアカラ」は、これらの化石が大量に発見されたオーストラリアのエディアカラに由来する。
また、これらエディアカラ生物群が栄えていた時代をエディアカラ紀という。
従来、先カンブリア代の地層からは、化石が発見されたことはなかった。
それが1946年にエディアカラで発見されたことにより、古生物学の世界は大きな衝撃に包まれた。
化石に残りにくいはずのエディアカラ生物群が、大量に化石になったのは、生きたままの状態で一瞬のうちに泥流にのみこまれ、酸素のない高圧下に置かれたためと考えられている。
エディアカラ生物群が現在の生物群とどのような関連を持つのかは、判然としない。
エディアカラ生物群は進化の系統で枝分かれした種であり、現在の生物の祖先には当たらないという見方もある。
エディアカラ生物群は、動物界、植物界等の現在の界にはまったく該当しないという説がある。
このためエディアカラ生物群に「ヴェンド生物界」という独自を界を与えようという主張もある。
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参考文献・サイト
丸山茂徳・磯崎行雄「生命と地球の歴史」岩波新書,1998
Miller Museum Online Exhibit
The Ediacaran Assemblage
Ediacaran fossils of Canada
Earth and Life - origins of diversity
University of California
2008/02/24
2010/02/13
2016/03/27